キャラを描くのは慣れているけど、背景が苦手……そんな方におすすめの、お絵かき図鑑の「背景」メイキング記事12選を紹介します。奥行きや素材の配置・練習テクニック、写真から加工する方法と、部屋・森・水面・草などの具体的なメイキングでぜひ練習に役立ててみてください。
※この記事で紹介している内容は元記事によりご本人の許可を得て掲載しています。
※写真を加工する場合は自分で撮影したものを使いましょう。
この記事の目次
背景の描き方テクニック
ここでは背景の奥行きの付け方、素材の配置、写真をイラスト風に加工するテクニックを紹介します。詳細はぜひ各記事を参照ください。
陰影と「くの字」の配置で奥行きを出し、背景を描く
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背景に大事なのが、奥行き。陰影や素材の配置で奥行きは表現できます。よー清水さんによれば、素材を手前から奥に「くの字」に配置するだけで、奥行きが表現しやすくなるそう。
また「素材のシルエットを重ねること」「明るい部分には暗さを、暗い部分には明るさを意識する」ことも大事とのことです。
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キャラ絵のように背景を素材別に描き、あとから配置する
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たとえば山・雲・橋などがある背景を描きたい場合。Toy(e)さんによれば、一つ一つをキャラのように見立てて描き、配置することで背景を描くことができます。素材を配置した後に拡大・縮小を適宜行い、最後に全体の陰影を調整するだけでも背景ができてしまいます。
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写真をイラスト風に加工して背景をつくる
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背景を描かずに、写真から加工するのも一つの手。イラストレーターのさけハラス3号さんによるメイキングでは、Photoshopのフィルター加工を利用した写真のイラスト風加工テクニックが紹介されています。遠くの物ほど青みが掛かりぼやけて見える「空気遠近法」を利用するため、画面奥に青みを大きくかけるのがポイントとのこと。
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自然の背景の描き方
森や木、雲や水面・地面などの自然物の背景の描き方記事をご紹介します。ブラシをつくることで簡単に描けるものもあれば、構図を分解して描くものもあります。
森や木の背景の描き方
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よー清水さんによると森を描くときに大切なのは「個よりも、群れを描く意識」とのこと。構図を描いたら部分ごとにレイヤー分けし、コントラストや陰影を個々に調整していくことをおすすめしています。
草むらの背景の描き方
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よー清水さんによれば草むらを描く際には「面」を意識したほうがよいとのこと。地面を「ひし形」で捉えて区分けし、見る人の視線誘導ポイントのみをシャープに描きます。人の視線が集まるのは影が多く入った部分になります。
雲の背景を描くために、写真からブラシをつくる
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Sh!βα(しば)さんによる写真から雲ブラシを作る Photoshopカスタムブラシ講座では、雲のパーツをなげなわツールで集めて1つの雲を作る方法が紹介されています。その雲を色調補正などしてブラシとして定義すれば、効率的に自然な雲が描けます。
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地面の背景の描き方
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よー清水さんによれば、地面を描くにはまず「くの字」でラインを引いたベースの上に、ひし形状に草・花などを配置していくといいとのこと。手前の目立つポイントを描き込み、陰影を描いて完成させます。
水面の背景の描き方
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黒マメさんによるお手軽な水面の描き方講座では、暗めの青でベタ塗りした上に白い山のように波を描いていく方法が紹介されています。さらに暗い色や覆い焼き・オーバーレイモードで描くことで、複雑そうな水面が簡単に描けるそうです。
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人工物の背景の描き方
キャラが建物の中に立つイラストを描く際に参考になりそうな、人工物の背景の描き方記事をご紹介します。部屋やフローリング、階段などの描き方が解説されています。
間取りから部屋の背景を描く方法
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部屋のイラストを描く際に参考になるのが、間取りから簡単に部屋を描く方法。部屋の間取りを直線ツールで描いたら、自由変形ツールでパースをつけ、補助線を引きます。あとはパース線に沿って立体的に詳細を描いていくと、奥行きのある部屋のイラストが完成です。
床(フローリング)の背景の描き方
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日本の多くの家はフローリングの床が多いので、イラストにも描く機会があるでしょう。kamiさんによるPhotoshopでフローリング模様を描くメイキングでは、まずベタで縞模様を描き、自由変形でパースをつけることで木目の床を再現する方法が紹介されています。あとは板の境目をコピーして貼り付け、調整すればフローリングの背景が完成します。
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パースのガイドを引いて階段を描く方法
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日常的に見かけ、キャラクターを座らせるなど登場機会が多い階段ですが、なかなか描くのは難しいもの。摩耶薫子さんの「階段の描き方」講座ではアイレベル・消失点・パース線のガイドに沿った描き方が紹介されています。
アタリをつけたあと、アイレベル・消失点・パース線のガイドを引き、一段ずつ下の段から階段を描いていきます。
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廃墟・壊れた壁の背景には「朽ちさせるブラシ」がおすすめ
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CLIP STUDIO ASSETSの無料ブラシ「朽ちさせるブラシ」は漫画家の綾村切人さんが作成されたもので、ペンを引く方向に合わせてひび割れが入る向きが変わります。廃墟や、戦闘で壊れた壁などの背景を描くには、おすすめです。
まとめ
お絵かき図鑑の「背景の描き方」記事をご紹介しました。ブラシをつくって作業を効率化できるものや、視点のおきどころで工夫できる背景などさまざまでした。ぜひ元の記事も参照いただき、お絵かきに役立てていただければ幸いです。