新型コロナウイルスによって経済やコミュニケーションに大きな影響があった2020年。2021年はぜひ良い年になってほしいですね。年賀状やSNSなどでの年始のご挨拶に、和風・和服を着た女の子・女性のイラストを描かれる方も多いのではないでしょうか。
この記事ではお絵かき図鑑の「着物」「帯」「和柄デザイン」などの描き方の解説記事をご紹介します。
※この記事で紹介している内容は元記事によりご本人の許可を得て掲載しています。
この記事の目次
和風・和服の女の子のイラストの描き方
まずは和風・和服の女の子のイラストの描き方について、幸翔(ユキカ)さんの解説記事を参考に見ていきましょう。
和服の女の子の基本的な描き方。振袖や羽織について
幸翔(ユキカ)さんの解説によれば、女性が着る和服のうち、振袖は未婚の女性が着る第一礼装。未婚であれば何歳でも着て良いとされています。正装のときは草履(ぞうり)を履きます。袖からは下に着る襦袢(じゅばん)が見えるように描きます。振袖の色合いはイラストの女の子のキャラクターの年齢に合わせ、年齢が高いほど落ち着いた色合いが自然に見えそうです。
羽織は本来男性が着るもので明治以降に女性が一般的に着るようになったそうです。大正・昭和・平成と時代によって丈の長さが変化しています。現代的な羽織の女の子のイラストを描く場合はあまり着崩さず、すそ線をまっすぐ描くとよいでしょう。
また乳(ち、羽織紐を留める場所)の位置も時代によって違うので解説イラストを参考にしてみてください。
和服イラストの帯の描き方・結び方
続いて幸翔(ユキカ)さんの解説による、女の子の和服イラストの帯の描き方・結び方を見てみましょう。お正月の晴れ着に合いそうな帯の結び方を紹介します。
膨ら雀(ふくらすずめ)
「膨ら雀」は振袖の帯の結び方として、特に結納やお祝い事の晴れ着に適したものです。
文庫(ぶんこ)
「文庫」は袋帯など帯を変えると普段着や晴れ着にも使える帯の結び方です。
扇舞(おうぎのまい)
「扇舞」は華やかでお正月のお参りなどにも用いられることがある帯の結び方だそうです。
和服に合わせる履物(下駄・草履)の描き方
続いて、和服の女の子のイラストに合わせる履物(下駄・草履)の描き方です。服装やシチュエーションによって合わせるべき履物は変わり、細かい形状・呼び名の違いがあります。
普段着~晴れ着の和服に合う履物
ここでは普段着~晴れ着の和服と一緒によく使われる履物を紹介します。礼服以外ならばほぼどんな和服にも合います。
「八分一枚芯の草履」は横から見ると1枚貼りになっており「カレンブロッソの草履」と「現代芯の草履」は上から見ると八分一枚芯の草履と似た形をしていますが、「カレンブロッソの草履」はかかとが水跳ね防止用にカットしてあります。「現代芯の草履」は横から見ると2段になっており高さがある履物です。
「蒔絵付き芳町」は絵のある芳町下駄で華やかなものです。
訪問着~正装の和服に合う履物
訪問着など準礼装、振袖などの正装に合わせられる履物です。
「3枚芯の草履」3段になった高さがある草履で、振り袖と合わせるときは華美な柄を合わせることが多いそうです。「畳表(たたみおもて)の草履」は5段になった、竹皮を編んでつくった草履。「南部表の下駄」は質の良い畳表でつくられています。「つや消しの黒草履」
は1枚巻でお葬式用の履物です。
和風イラストに使える、和柄のデザイン
振り袖など和服には独特の柄、和柄があります。着物を着た女性を華やかに見せたり、落ち着いてみせたり、キャラクターとイラストの印象を決めるので柄選びはとても大事。
この和柄をCLIP STUDIO PAINT(クリスタ)などのペイントソフトでつくる方法をご紹介します。
千さんによる和柄の解説イラスト講座によると、
柄を描く
色を付ける
配置する
という手順で和柄を制作します。
和柄には決まった種類があるため、ネット検索してみるとよいでしょう。
1.和服の和柄を描く
和服の和柄のパーツを1つずつつくっていきます。たとえば桜の柄をつくる場合、円のオブジェクトを重ね、重なった部分を切り取るなどして花びらをつくって組み合わせます。
和柄には、柄の中に柄があるパターンがあり、華やかに見せるためにはおすすめとのこと。
2.和服の和柄に色を付ける
今度は出来た和柄に色を付けていきます。あまり原色に近い色は使わず、実際の着物の写真などを参考に配色したほうがよいとのことです。なるべく線の色を落としたほうがきれいに見えます。
3.和服の和柄を配置する
和柄のパーツの色付けが終わったら、着物の地の色を決め、そこにパーツを配置していけば和服の和柄の完成です。いくつかのパーツを組み合わせて配置する必要があるため、この作業も実際の着物を参考にするとよいでしょう。
和服イラストを描く際の、配色のアイデア
和服の印象を決める和柄。特に配色がその女の子の個性や印象を表すポイントになります。
色の要素には「色相」「明度」「彩度」「トーン」があり、配色テクニックとしては色の要素それぞれが近い色もしくは遠い色を組み合わせてコントラストを付けるか、あるいは色調を揃える手法があります。
メインカラー、サブカラー、アクセントカラーの3つを組み合わせるのが分かりやすいでしょう。着物の場合はメインカラーが生地の色、サブカラーが次に面積の大きい補色、アクセントは文字通り印象的で目立つ色合いと考えるとよいかもしれません。
この3種類の色の組み合わせで、温和な印象/クールな印象/キュートな印象……と和服と女性のイラストのイメージが変わってきます。
和風・和服イラストに合う髪型の描き方
舞妓さんや遊郭の女性、江戸時代以前など古い時代の和服の女の子のイラストを描きたい場合、うめこさんがpixivに投稿していた「日本髪の描き方メモ」が参考になります。
いわゆる和風な髪型、日本髪は前髪と鬢(びん、顔の横の髪)、髷(まげ、頭頂部の髪)、髱(たぼ・つと、後の髪)の4つのパーツで成り立っています。
日本髪はもともと日本人女性に合った美しさを引き出すためのものなので、少し後頭部を丸みを少なくし、奥行きを狭めにアタリをとり、髪のボリュームを大きくしたほうがうまく描きやすいそうです。
簪(かんざし)や髪飾り、お化粧などを描きこむとより日本髪の美しさが引き立ちます。
まとめ
以上、和風・和服の女の子、女性のイラストの描き方の参考に、着物・日本髪・履物・和柄や配色などについて紹介しました。キャラクターのイメージに合った色や柄、着物や履物・髪型を選んで描く際、ご紹介した記事をぜひ参考にしてみてください。