パソコンで絵を描いてみたいけど、何を揃えればいいのかな?
パソコン本体やペンタブ、ペイントソフトなど、デジタルの道具を揃えてイラスト制作の環境を整えましょう。
今回は、パソコンでお絵描きをするための機材の選び方をご紹介します。
この記事の目次
パソコンでお絵描きを始めよう
①パソコンで絵を描くメリット
大きい画面でイラスト制作ができる
パソコンを用いたイラスト制作は、大きなモニターを使って腰を据えて作業できるのがメリットです。
スマホやタブレットに比べて画面が広いので、のびのびと絵が描けます。
イラスト制作中は、別ウィンドウに全体像を表示したり、資料用の画像を表示したりすることも多いです。
液晶画面が大きいと、複数のウィンドウを表示してもスペースを圧迫しません。
高性能なPCは価格が高め
パソコンは、マルチタスクの作業にも向いています。
イラスト制作をしている裏で、動画の編集処理なども同時に進めることができます。
性能が良いパソコンほど、複数のアプリケーションを同時に快適に動かせますが、価格は高くなってきます。
スマホ・タブレットで絵を描くよりも機材の購入費がかかるので、最初に見積もりをしておきましょう。
②タワー型PCと一体型PCはどちらがいい?
デスクトップパソコンには、パソコン本体とモニターが分かれている「タワー型PC」と、一体になっている「一体型PC」の2種類があります。
どちらもメリットがあるので、お好みのパソコンを選んでみてください。
コスパの良い「タワー型PC」
タワー型PCは、パソコン本体が箱のような形をしています。
モニターは別に購入する必要があり、パソコン本体とモニターをケーブルで繋げて使用します。
一体型と比べると、タワー型は性能に対して価格が安く、コスパが良いのがメリットです。
また、パソコンとモニターが分離しているため、パソコンの性能とモニターの大きさを別々に選ぶことができます。
スペースを節約できる「一体型PC」
一体型PCは、モニターの背面にパソコンの性能が組み込まれており、モニターとパソコンが一体になっています。
Appleから発売されているiMacシリーズなどが、一体型に分類されます。
一体型は、機材のスペースを取らないのがメリットです。
パソコンとモニターを繋ぐケーブルも無いので、机周りがスッキリします。
③パソコンのOSはどれを選べばいい?
WindowsOSとmacOSが主流
パソコンの基盤システムのことを、OS(オペレーティングシステム)と呼びます。
市販のパソコンで使用されているOSは、主にWindowsOSやmacOSが挙げられます。
どちらのOSでもイラスト制作は可能ですが、使用できるペイントソフトが異なります。
人気ペイントソフトのCLIP STUDIO PAINTは、WindowsOSとmacOSの両方に対応しています。
ブラシの描き心地に定評があるSAIは、WindowsOSのみ対応しています。
スケッチに向いているTayasui Sketchesは、macOS(iOS)のみ対応しています。
使いたいアプリが決まっている場合は、対応しているOSを事前に確認しておきましょう。
④パソコンの必要スペックは?
お絵描きにオススメのPCスペック
パソコンのスペック(性能)が足りていないと、ペイントソフトの起動中にカクついたり、強制終了したりするケースが増えてしまいます。
ペイントソフトによって、推奨されるパソコンのスペックが異なります。
使いたいペイントソフトが決まっている場合は、公式サイトで動作環境を確認しておきましょう。
オススメのPCスペック | |
CPU | Intel 11世代 Core i5 以上 AMD Ryzen5 以上 |
メモリ | 8GB 以上 |
ストレージ | SSD 256GB 以上 |
CPU
十分な性能のCPUであれば、大きいカスタムブラシでの描画処理など、複雑な処理を高速で行えます。
メジャーなCPUの種類として、CoreシリーズとRyzenシリーズがあります。
Core i5・Ryzen5は標準のCPU性能です。
メモリ容量
メモリは、一時的に作業を保管しておくスペースのことです。
ペイントソフトを快適に動かすためには、十分なメモリ容量が必要です。
一例として、CLIP STUDIO PAINTでは、動作に必要なメモリは2GB以上が必須、推奨は8GB以上とのことです。
ストレージ
ストレージは、パソコン上のデータを保存する領域のことです。
ストレージのGB数が多いと、より多くのソフトウェアをインストールすることができ、大量のファイルを保存しておけます。
ストレージには、HDDとSSDの二種類があります。
SSDは、HDDよりもデータを高速で読み込めます。
⑤板タブと液タブはどちらがよい?
マウスやキーボードといった周辺機器の他にも、パソコンで絵を描くためにはペンタブレットが必要です。
マウスの代わりにペンタブを使ってペイントソフトを操作することで、直感的に絵を描くことができます。
ペンタブレットには、板タブ(板型のタブレット)と液タブ(液晶タブレット)の2種類があります。
コスパが良い「板タブ」
板タブは、板状の装置の上でペン型の装置を動かして入力をします。
液タブは液晶タブレットを見ながら操作をしますが、板タブはパソコンのモニターを見ながら操作をします。
板タブは液タブよりも価格が安く、これから絵を描き始める初心者の方にもオススメです。
板タブ自体がコンパクトなのでスペースも取りません。
アナログで絵を描く感覚に近い「液タブ」
液タブは、液晶画面の上でペン型の装置を動かして入力をします。
モニターに映っている内容を液タブの液晶にも表示して、液タブの液晶を見ながら絵を描いていきます。
液タブを使うことで、アナログで絵を描くような感覚でイラスト制作ができます。
液晶の発色が良く、サイズが大きい液タブほど高価です。
液タブは、イラスト制作に慣れてきてから購入を検討するのもよいと思います。
モニターのサイズに合ったペンタブを使おう
ペンタブの入力領域は、パソコンの画面の領域と対応しています。
パソコンのモニターのサイズに合ったペンタブを使うことで、カーソルが動かしやすくなります。
21インチ~24インチぐらいの中型のモニターの場合は、ミディアムサイズのペンタブを使うのがオススメです。
スタンドも活用すると便利
ペンタブには、スタンドが内蔵されている製品があります。
スタンドを使うことでペンタブの角度を自由に調整でき、絵が描きやすくなります。
スタンドが内蔵されていない場合は、別売りのスタンドも使ってみてください。
実際にペンタブを使ってみよう
大型の家電量販店には、板タブや液タブのデモ機が置かれていることがあります。
ペンタブの使用感が気になる方は、実際に店舗へ行って試してみるのもオススメです。
⑥ペイントソフトはどれを選ぶ?
パソコンで使えるペイントソフトには、無料で使えるものから有料のものまで様々です。
有料のペイントソフトでも、無料のお試しができることも多いです。
気になるペイントソフトがあれば、インストールして使ってみましょう。
多機能で人気のある「CLIP STUDIO PAINT(クリスタ)」
クリスタは、イラスト・漫画・アニメーションが作れる有料のペイントソフトです。
アマチュアの方からプロの方まで使用者が多く、パソコン用のペイントソフトの中でも人気があります。
クリスタは、WindowsOSとmacOSの両方のパソコンに対応しています。
筆を使った描写に力を入れている「SAI」
SAIは、ブラシを使った描き心地が快適な有料のペイントソフトです。
きれいなタッチで絵を描くことができるので、ブラシ表現に拘りたい方にオススメです。
バージョンアップしたSAI2も開発が進んでおり、使用できるツールや機能が増えています。
SAIはWindowsOSのみ対応しています。
イラストSNSも運営されている「アイビスペイント」
アイビスペイントは、「絵を描く楽しさを共有する」ことをコンセプトに開発された有料のペイントソフトです。
多機能で使いやすく、イラストSNSに参加することで、他のユーザーの方と作品の共有や交流ができます。
パソコン用のアイビスペイントは、WindowsOSのみ対応しています。
水彩の描き味が魅力的な「Tayasui Sketches」
Tayasui Sketchesは、シンプルな画面でお絵描きができる有料のペイントソフトです。
アナログ風のタッチが出せるブラシが多く、水彩の表現がリアルで人気があります。
パソコン用のTayasui Sketchesは、macOSのみ対応しています。
ブラシで絵も描ける画像編集ソフト「GIMP(ギンプ)」
GIMPは、無料で使える画像編集ソフトです。
ブラシを使った描画や、塗りつぶし・グラデーションなどのツールも搭載されており、イラスト制作にも便利です。
GIMPは、WindowsOSとmacOSの両方に対応しています。
無料で高性能な機能が使える「FireAlpaca(ファイアアルパカ)」
FireAlpacaは、ブラシの種類やカスタマイズ性に富んでいる無料のペイントソフトです。
イラスト制作だけでなく、マンガ用のコマ割り機能やアニメーションが作れる機能も提供されています。
FireAlpacaは、WindowsOSとmacOSの両方に対応しています。
まとめ
パソコンでお絵描きをするための機材の紹介でした。
パソコンを使ったイラスト制作は、大きな画面で快適に絵を描くことができます。
ペンタブやペイントソフトなどの機材を揃えて、イラスト制作にぜひチャレンジしてみてください。