キャラクターのポーズがうまく描けない……。アタリやラフが描けずにお悩みの方は、ポーズの資料を参考にする習慣をつけてみるのもオススメです。
今回は、ポーズの資料を参考にするメリットや、オススメの本・アプリ・Webサイトを紹介します。
この記事の目次
イラスト制作でポーズの資料を役立てよう
ポーズの資料を参考にするメリット
最近では、「イラスト制作では資料を参考にした方がよい」と耳にすることも増えてきました。
なぜ、資料を参考にした方がよいのでしょうか。資料を参考にするメリットを考えてみましょう。
- イラスト制作に重要な観察力が身につく
- お手本を記憶に定着させると、絵の違和感に気づきやすくなる
物を観察する力を養える
最初のうちは、資料を参考にして絵を描くことを難しく感じる方も多いと思います。
写真に写っている物の輪郭を捉えなければなりませんし、キャンバスに描き写す力や、制作しているイラストに合わせてアレンジする力も必要になってきます。
繰り返し資料を参考にして観察力が身についてくると、物を細部まで読み取って描くこともできるようになり、絵をリアルに表現するための画力に繋がってきます。
お手本の正しい形を覚えられる
資料を参考にしてイラストを制作する習慣をつけると、次第にお手本の形が記憶に定着してきます。
正しい物の形を覚えていると、手の形がおかしい……、この辺りが原因でポーズが失敗している気がする……といったように、イラスト制作中に描いている絵の違和感に気づきやすくなります。
ポーズの資料を集める方法
イラスト制作用のポーズ資料を入手するためには、様々な方法があります。
- 自分でポーズを取って写真を撮影する
- デッサン人形を購入する
- 書籍を購入する
- 3Dポージングアプリを使用する
- 資料用のWebサイトを活用する
自撮りで簡単にポーズ資料を作る
スマホやタブレットには、自分を撮影するためのインカメラが搭載されています。 描きたいイラストの構図に合わせて自分でポーズを取って、タイマー機能などを活用して写真を撮影しましょう。
費用をかけずに手早くポーズ用の資料を作れるので、自撮りを活用している絵描きの方も多いです。
また、手の形や表情などを確認するために、小さい鏡を机に置いて作業をしているアニメーターの方もいらっしゃいます。
デッサン人形もポーズ資料にオススメ
デッサン人形は人間の形を模した人形のことで、画材店やネットショッピングで購入できます。
デッサン人形には、木製の安価な製品や、関節の可動域が広いドールタイプ、関節の繋ぎ目がないシームレスタイプがあります。
ポーズ資料用には、関節を動かしてポーズを自由に作ることができるドールタイプの製品がオススメです。
ポーズの資料を掲載した本を紹介
イラスト用のポーズ集は、人物の写真を掲載している書籍やアニメ調の素体イラストを載せている書籍、デジタルデータを付属している書籍など、種類が様々です。
トレース可能なポーズ集であれば、お手本をなぞりながらキャラクターのアタリを描くこともできます。
自分で参考にしやすいポーズ集を購入しましょう。
ポーズの資料を掲載した本①.『女の子イラストポーズ集』
『女の子イラストポーズ集』(著:HJ技法書編集部/ホビージャパン)は、体型・性格の異なる女性キャラの素体をイラストで掲載しています。
全身のポーズは、キャラクターの性格が顕著に表れる重要な部分です。ポーズ資料を参考にして、キャラクターの個性や性格を描き分けてみてください。
ポーズの資料を掲載した本②.『だらっとしたポーズカタログ』
『だらっとしたポーズカタログ』(編:マール社編集部/マール社)は、男性のリラックスしたポーズを写真で掲載しています。
ポーズが固くなって自然に描けない……とお悩みの方は、写真資料を観察してどこが違うのかを見比べてみましょう。
ポーズの資料を掲載した本③.『BLポーズデッサン集』
『BLポーズデッサン集』(著:えびも/エムディエヌコーポレーション)は、男性同士が絡んでいるシーンをイラスト資料として掲載しています。
二人以上のキャラクターが登場する構図では、ポージングの整合性や身長の対比なども重要になってきます。ポーズ資料を参考にしながら、素敵なイラストに仕上げてみてください。
ポーズの資料を掲載した本④.『瞬撮アクションポーズ01 女子高生アクション編』
『瞬撮アクションポーズ01 女子高生アクション編』(監:カラサワイサオ/玄光社)は、制服を着ている女性のアクションシーンの写真を掲載しています。
格闘シーンの資料が見つからずにお悩みの方は、書籍の資料も活用しましょう。
ポーズの資料を掲載した本⑤.『戦う和装男子ポーズ集』
『戦う和装男子ポーズ集』(編:廣済堂マンガ工房/廣済堂出版)では、着物を着て戦っている男性の写真・イラストを掲載しています。
写真とイラストの両方が掲載されているので参考にしやすい書籍です。着物やアクションシーンといった難しいモチーフを何も見ずに描くよりも、資料を参考にして描いた方がリアルに表現できます。
ポーズの資料を掲載した本⑥.『表情カタログ おとな編』
『表情カタログ おとな編』(著:マーク・サイモン/マール社)は、様々な年齢層の男女の表情を掲載しています。
目や口などの顔のパーツを大きく動かした表情も多く、デフォルメを重視した絵柄の参考にもオススメの書籍です。
ポーズの資料を掲載した本⑦.『手のポーズコレクション実用レシピ』
『手のポーズコレクション実用レシピ』(著:Moa /日貿出版社)は、手と指の様々な動きをイラストで掲載しています。
手は体の中でも複雑に動く部分なので、ポーズ集を参考にしながら描く練習をしましょう。
ポーズの資料が見れるアプリを紹介
3Dモデルのポージングアプリを使用すれば、ポーズの資料を簡単に作ることができます。
3Dモデルの関節を動かしてポーズを作り、お好みのアングルで表示して、キャプチャを撮りましょう。
ポーズの資料アプリ①.「ArtPose」
ArtPoseは、iOS・Android端末で使える有料のポージングアプリです。
男性モデルを収録しているMale Edition、女性モデルを収録しているFeMale Edition、男女のモデルを収録しているArtPose Pro(Steamでの販売もあり)の3種類のバージョンがリリースされています。
また、ArtPose Proのみ、3Dモデルを二人まで画面に表示することができます。
用意されてあるポーズのテンプレート一覧を活用すれば、短時間で資料を作ることができます。
ポーズの資料アプリ②.「マジックポーザー」
マジックポーザーはiOS・Android端末で使えるポージングアプリです。
無料版、Pro版(買い切り)、マスター版(月額制のサブスクリプション)の3種類のバージョンがリリースされており、使用できるモデルの数に違いがあります。
アニメ用の体型や髪型なども用意されていて、イラスト制作で参考にしやすいポージングアプリです。
ポーズの資料アプリ③.「Easy Pose」
EasyPoseはiOS・Android端末用にリリースされており、PC向けにSteam版も販売されています。
アプリは無料でダウンロードすることができ、広告の閲覧や有料のPro版へバージョンアップすることで、使用できるモデルの数を増やせます。
マジックポーザー同様、EasyPoseもアニメ調の3Dモデルが多数用意されており、イラスト制作に使いやすいポージングアプリです。
ポーズの資料アプリ④.「デザインドール」
デザインドールは、Windows端末で使えるPC向けのポージングアプリです。
無料版と有料のライセンス版が用意されており、ライセンス版は3Dモデルの読み込みも可能です。
調整できる項目や機能も多く、PCで本格的にポージングモデルを作りたい方にオススメです。
ポーズの資料アプリ⑤.「Handy」
Handyは、iOSとAndroid端末で使うことができる有料アプリです。
手や頭部、武器や道具などのハイクオリティな3Dモデルを表示することができ、質感やライティングの調整も簡単です。 また、アプリ内から追加購入をすれば、足の3Dモデルも表示できます。
他のポージングアプリと違って全身の3Dモデルは用意されていないので、手足などのパーツを参考にしたいときに使ってみてください。
ポーズの資料が見れるWebサイトを紹介
Webブラウザから見れるポーズビューアは、アプリをインストールせずに使用できます。
手軽にポーズ資料を用意したいときに活用してみてください。
ポーズの資料が見れるサイト①.「DESSIN POSE」
DESSIN POSEでは、男女の3Dモデルを様々な角度から表示できます。
立つ・しゃがむ・座るなどのカテゴリ内には、様々なバリエーションのポーズが用意されています。
3Dモデルの周囲には立方体のグリッドも設置されており、イラスト制作の参考にしやすいサイトです。
ポーズの資料が見れるサイト②.「POSE MANIACS」
POSE MANIACSは、30秒ドローイングで有名なWebサイトです。
人物の様々な動きの3Dモデルを載せており、3Dモデルをランダムに表示させてドローイングの練習もできます。
また、ポーズの定理を解説した記事も公開されており、ポージングの描き方を学べます。
まとめ
ポーズ資料に使える書籍やアプリ、Webサイトの紹介でした。
ポーズ資料を参考にする習慣をつけることで、イラストの上達や作品のクオリティアップに繋げられます。写真の資料集や3Dのポージングアプリなど、使いやすい資料を探してみてください。