CLIP STUDIO PAINT(クリスタ)では様々な種類の3D素材を使用することができ、イラストや漫画の制作に役立てられます。3D素材の使い方を覚えて、創作活動を快適に進めていきましょう。
今回は、クリスタの3D素材の使い方をご紹介します。
この記事の目次
クリスタの3D素材の使い方①.3Dモデルを入手して読み込む
まずは、3D素材を入手する方法から見ていきましょう。
クリスタでは、デフォルトでインストールされてある3D素材の他に、Webサイトからダウンロードした3D素材も使うことができます。
- CLIP STUDIO ASSETSから3D素材をダウンロードする
- その他のサイトから3D素材をダウンロードする
CLIP STUDIO ASSETSで公開されている3D素材を使用する
CLIP STUDIO ASSETSは、CLIP STUDIOシリーズ用の素材をダウンロードしたり、自分で作った素材を出品したりすることができるサービスです。
3D素材をダウンロードする
CLIP STUDIO ASSETSの検索タブから、ダウンロードしたい3D素材を探しましょう。
3D素材が見つかったら、画面右上の〔ダウンロード〕ボタンを押します。 ダウンロードが完了すると、クリスタの素材パレットから3D素材が使えるようになります。
3D素材をキャンバスに読み込む
CLIP STUDIO ASSETSからダウンロードした素材は、素材パレットから使用します。
メニューバーの〔ウィンドウ〕→〔素材〕を選択して、素材パレットを表示しましょう。
続いて、素材パレットに表示されている3D素材を、ドラッグ&ドロップでキャンバス上に持っていきます。
キャンバスに3D素材が表示されました。
その他のサイトで公開されている3D素材を使用する
クリスタでは、CLIP STUDIO ASSETSで公開されている3D素材の他にも、基本的には以下の形式のファイルが読み込めます。
- cs3c、cs3o、cs3s(クリスタの3Dファイル形式)
- fbx(AutoDesk社が開発した3Dファイル形式)
- 6kt、6kh(六角大王の3Dファイル形式)
- lwo、lws(LightWaveの3Dファイル形式)
- obj(Wavefront社が開発した3Dファイル形式)
3D素材をダウンロードする
Webサイト「3D屋さん」では、漫画やイラストで使える3D素材を無料で公開しています。
家具・建物・電化製品・食器・文房具など、900種類以上の3D素材がfbx形式で配布されています。
CLIP STUDIO ASSETSで3D素材が見つからない場合は、3D屋さんなど、他のWebサイトでも探してみると良いと思います。
3D素材をキャンバスに読み込む
メニューバーの〔ファイル〕→〔読み込み〕→〔3Dデータ〕を押して、ダウンロードした3D素材を選択しましょう。
3D素材が読み込まれて、キャンバスに表示されます。
クリスタの3D素材の使い方②.読み込んだ3Dモデルを操作する
3Dモデルの基本操作
キャンバスに読み込んだ3D素材は、〔操作ツール〕→〔オブジェクト〕で操作をします(3D素材をキャンバスに表示すると、自動的に〔オブジェクト〕に切り替わります)。
3D素材の上下には〔移動マニピュレータ〕と〔オブジェクトランチャー〕が表示されます。
また、3D素材を選択すると、球状の〔ルートマニピュレータ〕が表示されます。
1.移動マニピュレータ
移動マニピュレータでは、カメラと3D素材を移動・回転させることができます。
カメラの操作
左側にあるカメラマークのボタンは、カメラに対する操作です。
各ボタン上でドラッグ操作をすることで、カメラの回転、平行移動、前後移動ができます。
3D素材の操作
立方体マークのボタンは、3D素材に対する操作です。
各ボタン上でドラッグ操作をすることで、3D素材の平面移動、視点回転(自由な方向に回転)、平面回転、横回転、吸着移動(床に吸着しながら移動)ができます。
スナップのON・OFF
一番右にある磁石マークのボタンは、回転する角度のスナップ機能です。
スナップ機能をONにしておくと、3D素材を回転する際に、サブツール詳細画面で設定してある〔回転ステップ角〕にスナップします。
2.ルートマニピュレータ
3D素材を選択するとルートマニピュレータが表示されます。
移動マニピュレータと同様に、ルートマニピュレータを使っても、3D素材の移動・回転ができます。
位置の変更
ルートマニピュレータの中心にある灰色の球体の上でドラッグ操作をすることで、3D素材の位置を変更できます。
X軸・Y軸・Z軸のいずれかの方向だけに動かしたいときは、灰色の球体から伸びている赤・青・緑の矢印の上でドラッグ操作をしてください。
回転の変更
位置を操作するコントローラーの周辺にある赤・青・緑のリングの上でドラッグ操作をすると、3D素材を回転させられます。
スケールの変更
外側にある灰色のリングをドラッグ操作することで、3D素材の比率を保ったままスケールを変更できます。
X軸・Y軸・Z軸のいずれかの方向だけにスケールを変更したい場合は、赤・青・緑の凸型のボタンの上でドラッグ操作をしてください。
3.オブジェクトランチャー
オブジェクトランチャーに表示される項目は、3D素材の種類によって変わります。
解説例では、立方体や球、三角錐といったプリミティブ素材を使用しています。
選択している3D素材の切り替え
レイヤー内に複数の3D素材がある場合、左側の矢印マークのボタンで選択を切り替えることができます。
オブジェクトリストを表示
スパナマークのボタンを押すと、サブツール詳細パレット内にある〔オブジェクトリスト〕が表示されます。〔オブジェクトリスト〕では、3D素材の表示・非表示の切り替えやロックができます。
アングルをプリセットから指定
カメラマークのボタンを押すと、3D素材のアングルをプリセットから指定できます。
3D素材の注視
3D素材がカメラの中心にくるように、カメラを移動させる機能です。
床面に設置
3D素材を床面に設置できます。
スケールのリセット
3D素材のスケールをリセットします。
回転のリセット
3D素材の回転をリセットします。
3D素材の登録
一番右にあるボタンで、編集した3D素材を素材パレットに登録できます。
クリスタの3D素材の使い方③.3Dモデルを活用する
ポーズのアタリや下書きに便利
3D素材のポーズモデルを下のレイヤーに薄く表示させておくことで、人物のラフやアタリが描きやすくなります。
デフォルメキャラクターの顔の輪郭用の3D素材なども公開されているので、ダウンロードして使ってみてください。
自転車や楽器など、構造が複雑な物も自由な角度に動かすことができるので、参考資料としても使うことができます。
パースの補助線も簡単に作れる
背景用のパースのグリッド線をフリーハンドで描いていくのは大変ですが、3D素材を使えば時間をかけずにグリッド線が作れてしまいます。
3D素材のグリッド線なら後からアングルなどの変更も可能で、背景イラストの制作に役立ちます。
輪郭を抽出すれば線画として使える
クリスタのEX版では、メニューバーの〔レイヤー〕→〔レイヤーのLT変換〕から、LT変換の機能を使うことができます。
3D素材の輪郭を線画として簡単に抽出することができるので、ぜひ試してみてください。
背景制作にもオススメ
クリスタのVer 1.11.6から、3D素材の「天球」が追加されました。 背景画像を天球儀のように360度動かすことができ、お好みの景観をキャンバスに配置できます。
背景の構図決めやレイアウトに悩んでいるときなどにオススメです。
まとめ
クリスタ用3D素材の使い方の紹介でした。クリスタでは、CLIP STUDIO ASSETSで公開されている3D素材の他にも、Webサイト「3D屋さん」などで配布されている3D素材も使用できます。
3D素材は様々な使い方ができるので、イラストや漫画の制作に役立ててみてください。