イラストには、紙に描くアナログタイプのものと、パソコンのフォトショップを使用して描くデジタルタイプのものがあります。本記事では、初心者の人でも上手にイラストを作成するための方法と、おすすめの本を紹介します。
この記事の目次
イラストを描くための基礎知識
アナログやデジタルでイラストを描くためには、いくつかの基礎知識が必要です。まずはアナログやデジタルの違いや、共通点について解説します。
アナログとデジタルの違い
イラストには、大きく分けるとアナログとデジタルの2種類があります。アナログのイラストとは、パソコンやスマホのようなデジタル機器を一切使わずに描くものです。
一方、デジタルのイラストとは、パソコンやスマホなどのデジタル機器を利用して描くものです。アナログで描いたイラストは、画材によって色味や質感が異なり、同じイラストを描いても、全く同じものを描くことは容易ではありません。また、描く際には画材を用意する必要があります。
一方、デジタルで描いたイラストは、コピーやペーストにより、同じものを描いたりすることが簡単にできます。デジタル端末とソフトさえあれば、必要なものは特にありません。
描き方はアナログもデジタルも同じ
基本的な描き方は、アナログもデジタルも同じです。アナログは紙の上に、デジタルは画面にペン、またはマウスなどを使って自分の描きたいイラストを描いていきます。
イラストの基本的な描き方
アナログやデジタルでイラストを実際に描く際の、基本的な描き方について解説します。
アタリを決める
まずはアタリを決めます。アタリとは顔や身体など描きたいイラストを、簡単な図形であらわしたもので、イラストを描く際のガイドラインのことです。
アタリを決めると全体像のレイアウトが決まるので、バランスが良いイラストに仕上がります。
下書きをする
アタリを決めたら下書きを始めます。下書きはラフスケッチとも呼ばれ、アタリよりも、少し詳しくイラストに線を加えていく工程のことです。下書きは、決めたアタリに沿って肉付けをして、より立体的なイラストにしていきます。髪の毛や洋服など、イラストの全体像を描いていきます。
この下書きでは顔の表情などを含め、全体の7割程度まで仕上げます。バランスが良くない部分があれば、この時点で修正をしていきます。
ペン入れをする
下書きを終えた後はペン入れをします。ペン入れとは、下書きに沿ってきれいな線で清書をしていく工程のことです。ペン入れは、きれいな線で下書きに沿って描きます。注意点は、線がよれないようにしっかりとした線を描くことです。線がよれてしまっていると、仕上がった際に上手に見えません。
色塗りをする
イラストの仕上げの工程である色塗りを行います。色塗りは、パーツごとにベースの色をまず決めて塗ります。
ベースの色を塗ったら、光源の向きに合わせて影をつけていきます。塗り方によって、印象が大きく異なってくるので、自分のイメージに合う塗り方をマスターします。ある程度メリハリをつけが配色にすることが大切です。
アナログイラストを始めるために
アナログイラストを始めるためには、事前にいくつか準備する必要があります。ここでは、アナログイラストを始めるときに必要なものや、知識について紹介します。
必要な画材を揃える
アナログイラストを始めるには、まず必要な画材を揃えます。最低限アナログイラストで必要な画材は以下のものです。
- シャープペンシル、または鉛筆(Bから2Bくらい)
- 消しゴム
- 画用紙や上質紙
- 絵具や色鉛筆
画材の使い方をマスターする
それぞれの画材の使い方をマスターしましょう。画材には、相性の良いものと悪いものがあります。
シャープペンシルや鉛筆は、アタリや下書きをする際に必要です。シャープペンシルは、細い線を描く際に便利ですが、鉛筆のほうが描きやすさは優れています。
しかし、コピックなどのマーカー類には、ケント紙が向いています。透明水彩絵具などを使う場合には、キャンソン紙やマーメイド紙を使います。
アナログでイラストを描くための参考書
アナログでイラストを描くための参考書も販売されています。これらの参考書は、初心者がアナログでイラストを上手に描けるように、基本的なことから解説されています。
しっかりと基本を学んだうえで、アナログイラストを始めることが、上手にイラストを描くためには重要です。
イラストの描き方が学べる初心者本
イラストが全くの初めてという人でも、イラストの描き方を基礎から学べる初心者本がたくさん販売されています。
その中でもおすすめなものは、『上達する!マンガキャラ・デッサン』です。この本は全くの初心者でも、マンガのキャラクターのような動きや、表情のあるイラストが描けるように詳しく解説されています。
基本・実用・応用に分かれており、初心者へのポイントや、上手に描けるテクニックなどもたくさん載っており、誰にでもわかりやすいと人気です。
初心者の模写練習に向いているおすすめ本
初心者の模写練習に向いているおすすめ本は、A.ルーミスの『やさしい人物画』です。解剖学に基づいた人物画の精巧なイラストがたくさん載っています。
この本の特徴は、読んで理解をしていくのではなく、この本を読みながら模写練習を実践することで理解していくという点です。実践しながら読んでいくと、イラストともに事細かに書かれている解説が、より理解しやすく、初心者でも人物画を上手に描けるようになります。
人物の構造・骨格・バランスや、服のしわなど、よりリアルな模写を練習したい人に最適の本です。
デジタルイラストを始めるために
Photoshopでイラストを描くための参考書
Photoshopでイラストを描くための参考書は、レベルごとにたくさんあります。ここでは、初心者・中級車・上級者別におすすめの本を紹介します。
基本設定から学ぶ初心者におすすめの本
初めてPhotoshopを使う初心者には、基本設定から学べる本がおすすめです。
初心者でもわかりやすいと定評のある『デザインの学校シリーズ』の『これからはじめるPhotoshopの本』は、本に書かれている手順に従って操作をしていくことで、Photoshopの基本操作が学べます。
また、Photoshopの基本操作を、イラストを描きながら学べる『はじめてさんのPhotoshopおえかき入門』は、イラストの基本であるアニメ塗り・厚塗り・水彩塗りのほか、下書きから仕上げの方法までマスターできます。
色々な操作方法を学ぶ中級者おすすめの本
基本操作はマスターしたけれど、色々な操作方法を学びたい中級者におすすめの本は、『Photoshop逆引きデザイン辞典[CC/CS6/CS5/CS4/CS3]増補改訂版』です。
この本は、自分の知りたい操作を目次から選んで、必要な部分だけを探して実践することも可能です。Photoshopの基本操作から、プロ仕様の操作まであらゆる操作について学べます。
様々なテクニックを知る上級者おすすめの本
Photoshopを使いこなしてはいるけれど、様々なテクニックを知って、よりリアルなイラストを描きたいという上級者には、『ステップアップ式SAI×Photoshopで描く背景レッスン~季節や時の流れを自在に表現する』がおすすめです。
この本は、イラストの背景を描く際に必要なパーツの基本的な方法についてわかりやすく書かれており、LESSONとSET UPに分けて解説しています。
また、季節や時間経過の光源の描き方なども学べるほか、イラストの背景のあらゆるテクニックが紹介されており、上級者に最適です。
補足情報としては、オンラインスクールのパルミーでは、「ステップアップ式SAI×Photoshopで描く背景レッスン」の作者garnet先生がペイントソフトSAIの授業を行っています。
クリエイター自らが解説する動画授業に興味があれば、ぜひそちらもチェックしてみてください。
まとめ
イラストの描き方は、アナログもデジタルも基本は同じです。模写などで練習を積み重ねることにより、上達していきます。
また、参考書を参考にしながら、デジタルイラストはPhotoshopの使い方を、アナログイラストは描き方の基本をマスターし、根気強く頑張ることが大切です。
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