「主線なしイラスト」は、線画を使わずに塗りだけで絵を表現する方法です。
柔らかい印象を出しやすく、デフォルメキャラクターや背景に馴染みやすい塗り方です。
今回はpixivから、みれくらげさんのご投稿を紹介します。
主線なしイラストの描き方を見ていきましょう。
※この記事で紹介している内容は、ご本人の許可を得て掲載しています。
主線なしイラストの描き方
- ラフ・下描き
- 下塗り・パーツ分け
- 塗り・仕上げ
当記事の解説では、上記の手順でイラストを制作しています。
解説で使用するペイントソフトは、CLIP STUDIO PAINT(クリスタ)です。
①ラフ・下描き
まずは、普通にラフ・下描きを描きます。
下描きの段階で、一つ一つのパーツのシルエットがハッキリ分かるように意識してみてください。
次の工程の下塗り・パーツ分けを終えると、解説図の右のようになります。
下塗り・パーツ分けの工程にはいくつかポイントがあるので、見ていきましょう。
②下塗り・パーツ分け
下塗りの2つの方法
1.フチ取りをして中を塗る
下塗りには2つの方法があります。
一つ目は、フチを作って中を「バケツ(塗りつぶし)」で塗る方法です。
デフォルトの塗りつぶしツールの他にも、カスタムブラシの「隙間なく囲って塗るツール」も便利です。
初心者さんや細かい部分があるときは、こちらの方法がオススメです。
二つ目は、SNSでも話題になった「投げなわ塗り」で下塗りする方法です。
ドラッグで囲った箇所を簡単に塗れます。
慣れていて広範囲を手早く塗りたいときは、こちらの方法がオススメです。
投げなわ塗りは、[図形]ツールの中に入っているデフォルトのツールです。
他にも、カスタマイズされた便利な投げなわツールも公開されています。
パーツ分けはどこまで細かくする?
主線なしのイラストでは、パーツを分け隔てる線画がありません。
各パーツを「面」として捉えて、下塗りをしていきます。
面で下塗りをするときに、どこまで細かくパーツ分けすればよいのだろう?
解説の左図では、髪のねじれを1つの面で表現しています。
解説の右図では、髪のねじれを手前側と奥側で分け、2つの面として表現しています。
どちらでも問題ありませんが、慣れないうちは細かく面を分けていくのがオススメです。
最初から細かく分けておけば、後から面を結合することになっても簡単に対応できます。
パーツ分けに使う色は?
先程から、解説図では目立つ色を使ってパーツの塗り分けをしています。
これには理由があり、白系や背景色と似ている色で塗り分けをすると、各パーツのシルエットが捉えにくいというデメリットがあります。
パーツ分けをするときは、ピンク・黄緑・青色といった異なる色を使った方が、シルエットが捉えやすくなります。
極端な色で塗り分けをしているため、後から配色の試行錯誤したいときにも先入観に囚われなくなります。
パーツ分けのコツ(面の色を変える)
主線なしイラストは線画を描かないため、同じ色・明るさのパーツが隣接してしまうことがあります。
同じ色が続いているので、パーツの区切りが分かりづらくなってしまっています。
まずは、大きな範囲で色を変えてしまいましょう。
解説例では、髪の後ろに影色を入れたり、尻尾の色を変えたりしています。
隣合う面の色(明度)に差があると、各パーツがハッキリして絵が見やすくなります。
しかし、面の色だけで差をつけようとすると、本来塗りたかった色が使えないというデメリットも生じます。
そこで次の提案です。
パーツ分けのコツ(線で区切る)
「線」を使って区切ってもOKです。
主線なしイラストですが、塗り分けに線を使ってはいけないと決まっているわけではありません。
同じ色のパーツが隣接して見づらいときは、線で分けてしまいましょう。
- 正面にあるリボンの輪郭
- 尻尾のリボンの中央にある結び目
- 靴の上面の履き口の周り
線を入れることでパーツの境がハッキリして、分かりやすくなります。
みれくらげさんの場合は、基本的には面で塗り分けて、難しそうなら線を使うことが多いそうです。
面に影色を置けば区切れることが多いので、最初は面で区切ってみましょう。
③塗り・仕上げ
色塗り
パーツ分け後をした後は、色塗りの工程です。
解説例では、各パーツに影色・差し色を置き、アニメ塗りで軽く入り抜きしています。
最近は、ハイライトを控えめにして最低限にするのがマイブームとのことです。
仕上げ
色を塗った後は、仕上げの工程です。
合成モードをオーバーレイにしたレイヤーを作り、テクスチャを乗せます。
テクスチャを乗せたレイヤーの不透明度を下げ、質感が少し見える程度に留めておくのがオススメです。
お好みでテクスチャを濃くしてもOKです。
テクスチャ加工やフチ取り、シンプルな模様の背景も入れると、あっという間にそれっぽくなります。
完成
仕上げを終えたら、主線なしイラストの完成です!
主線がない柔らかい印象がデフォルメされたキャラクターとマッチして、素敵なイラストに仕上がっています。
まとめ
主線なしイラストの描き方の解説でした。
主線なしイラストでは線画を描かないので、面の色の差で各パーツを目立たせていきましょう。
制作の途中で絵をモノクロにして、各パーツの明度のコントラストを確認しながら進めるのがオススメです。
最後に、みれくらげさんのプロフィールをご紹介します。
みれくらげさんはイラストレーター/デザイナーをしていらっしゃいます。
みれくらげさんのポートフォリオやpixivでは、他にも素敵なイラストを公開していらっしゃいます。
ぜひご覧ください!







