漫画の制作で直線を多用するけれど、デジタルのツールで引いた直線はどこか味気ない……。アナログのような手描き感のある直線を引く方法はないかな?
今回は、Twitterから、長江朋美さんのご投稿を紹介します。クリスタで手描き感のある直線を引く方法を見ていきましょう。
※この記事で紹介している内容はご本人の許可を得て掲載しています。
クリスタの直線の引き方
①基本的な直線の引き方
まずは、基本的な直線の引き方をおさらいしておきましょう。
- ペンツールでShiftキーを押しながら線を引く
- 直線ツールを使って線を引く
ペンツールでShiftキーを押しながら線を引く
〔ペンツール〕などの描画系のツールでキャンバスをクリックした後に、Shiftキーを押し続けます。
クリックした地点から現在のカーソルの地点まで直線を伸ばすことができ、再度キャンバスをクリックすることで直線が描画されます。
直線ツールを使って線を引く
〔図形ツール〕→〔直線〕を選択します。キャンバス上でドラッグをすることで、直線を引くことができます。
②アナログの手描き感がある直線の引き方
Shiftキーや直線ツールを使って線を引くと、デジタル特有の均一で整いすぎた線になりがちです。
そこで、手描き感のある直線を引きたい方に向けた、オススメの手順をご紹介します。
- ベクターレイヤーを作成して、ちょんと点を描く
- 〔線修正ツール〕→〔ベクター線つまみ〕で、端の固定を〔一方の端に固定〕に設定する
- ちょんと描いた点の端に引っ掛けて伸ばす
上記の手順で線を引くことで、手描き感のある直線を描くことができます。
線は好きな方向に伸ばすことができます。また、Shiftキーを押しながらドラッグをすることで、水平・垂直・45度の方向にロックされます。
応用編
複数のちょんと描いた点も、一度に伸ばすことができます。点のサイズを変えると大きさも変化します。
先の尖った点を伸ばすと自然にシェイプして、アナログのペン+定規で引いたような、味のある直線を引くことができます。
線の伸ばし方のコツ
伸ばしたい方向に向けた、「ごく短い線」っぽい点をちょんと描くと、きれいに抜きが作れます。
- 丸い点だと、あまり抜きを作れない
- 短い線っぽい点だと、抜きが作れる
- 点があまり曲がっていると、伸ばしたときにも歪む
作例の紹介
- 線を伸ばしてから、〔両端固定〕で線をカーブさせられる
- 線を少し曲げて、カーテンのドレープを描く
- コマの端に少しだけ見えている、直線でできたものを描く
〔ベクター線つまみ〕を使った直線の引き方は、本にタッチを入れる際にもオススメです。
別レイヤーに複数の点をちょんちょんと描き、一度に伸ばしてしまいましょう。 反対側にも伸ばして良い感じに調節し、後からいらないところを消すと簡単に描けます。
厚紙でできている箱の折れ目なども、二本の手描き風の直線で表現できます。 ケーキの箱の折れ目なども、アナログっぽい直線で表現するとしっくりきますね。
まとめ
直線の引き方の基本手順や、手描き感のある直線を引く方法の紹介でした。〔ベクター線つまみ〕で線を引くことで、手描き感のある直線を簡単に描くことができます。
デジタルっぽい直線ではなく、アナログで描いたような直線が引きたい……とお悩みの方は、長江朋美さんの解説を参考にしてみてください。
最後に、長江朋美さんのプロフィールをご紹介します。 長江朋美さんは漫画家をしていらっしゃり、『イケメン社長飼い始めました。』(小学館)や、『癒し乙女と極道王子』(小学館)など、様々な作品を発表されています。
長江朋美さんのTwitterやpixiv、pixivFANBOXでは、他にも素敵なイラストを投稿されているので、ぜひご覧ください!