Procreate(プロクリエイト)を使って背景を描きたいけれど、パース定規やガイドの機能はどうやって使えばいいの? Procreateには描画ガイドという作画を補助するための機能が備わっており、パースのガイド線やグリッド線を簡単に作ることができます。
この記事では、Procreateの描画ガイドの機能を紹介します。
この記事の目次
Procreateの定規・ガイド機能①.基本的な使い方
※解説で使用しているProcreateは、バージョン 5xです。
※この記事で使用している写真は、商用利用可のフリー画像サイト「Unsplash」より引用して掲載しております。
Procreateで使用できるガイドの種類
Procreateでは、大きく分けて4種類の描画ガイドを使うことができます。
- 2D グリッド
- アイソメトリック
- 遠近法
- 対称
〔2D グリッド〕は方眼紙のようなガイド線を引くことができ、〔アイソメトリック〕はクォータービューでの製図に適しています。
〔遠近法〕は消失点やアイレベルを決めて、パースのガイド線を引くことができます。パース定規と同じ役割で、イラストの背景を描く際に役立ちます。
〔対称〕は対称定規と同じ機能で、左右対称のものや幾何学的な模様の作画に適しています。
ガイド線を表示する
描画ガイドの作成はアクションメニューから行います。
〔アクション〕→〔キャンバス〕→〔描画ガイド〕のスイッチをONにしましょう。
描画ガイドをONにすると、キャンバスにガイド線が表示されます。
描画ガイドの種類は、デフォルトで〔2D グリッド〕が選択されています。
ガイド線にストロークをアシスト(スナップ)させる
Procreateには描画アシストという機能があります。描画アシストをONにしていると、ブラシストロークが自動的にガイド線に沿います。
〔アクション〕→〔キャンバス〕→〔編集 描画ガイド〕を押します。
描画ガイドの編集画面が表示されるので、右下の〔アシストされた描画〕のスイッチをONにしましょう。
キャンバスには2Dグリッドのガイド線が表示されています。
描画アシストをONにしているので、ガイド線の角度と同様に、水平・垂直方向にのみ線を引くことができます。
描画アシストのON・OFFは、描画ガイドの編集画面の他にも、レイヤーオプションメニューから切り替えることができます。
描画アシストを切り替えたいレイヤーをタップして、レイヤーオプションメニューを表示しましょう。メニュー欄の中の〔描画アシスト〕をタップすると、描画アシストのON・OFFが切り替わります。
また、描画アシストを設定しているレイヤーは、レイヤー名の下に「アシスト中」と表示されます。
ガイド線の色・サイズを変更する
ガイド線の色を変更したい場合は、描画ガイドの編集画面の上部にある、カラースライダーを動かします。
ガイド線の不透明度や太さ、グリッドのサイズも、お好みで調整することができます。
ガイド線の種類を変更する
画面下部の〔2D グリッド〕・〔アイソメトリック〕・〔遠近法〕・〔対称〕と書かれているタブから、使用するガイドの種類を切り替えることができます。
Procreateの定規・ガイド機能②.遠近法
一点透視のガイドを作成する
ガイドの種類を〔遠近法〕に設定すると、背景パースのガイド線を作ることができます。
キャンバスをタップすると消失点が作れます。消失点はドラッグすることで、好きな位置に動かせます。
パースのガイド線は、消失点の位置によって自動的に作成されます。
消失点を削除したい場合は、消失点のポインタをタップして〔削除〕を選択します。
写真などを読み込んで、消失点・アイレベルを設定してみるとパースが分かりやすいです。
解説例では、椅子の奥方向に伸びる線など、一つの消失点に収束しています。
二点透視のガイドを作成する
一つ目の消失点を作った後に、もう一回キャンバスをタップすると二つ目の消失点が作れます。
建物の側面の線は消失点1に収束しており、建物の正面の線は消失点2に収束しています。
三点透視のガイドを作成する
消失点を二つ作った状態で更にキャンバスをタップすると、三つ目の消失点が作れます。
アオリや俯瞰の構図では物体の高さの線も斜めに傾いており、三点透視であることが分かりやすいです。解説例では、消失点3は画面の遥か下の方にあります。
ガイドを使って背景を描く
描画ガイドの〔遠近法〕は背景の作画に便利です。大まかな構図が決まったら、描画ガイドで消失点を設定します。
描画アシストをONにしていると、ペンを動かしたときにパースのガイド線に沿って自動的にスナップしてくれます。
定規を使っているかのように建物の直線が引きやすいです。
パースのガイド線とは別の角度で線を引きたい場合は、クイックシェイプの機能を使うのもオススメです。
線を引いた後にペンをホールドするとクイックシェイプが呼び出され、線を自由に編集することができます。
パースのガイド線を引いて、背景を作成するメリット
- 消失点・アイレベル・パースが明確になり、立体的な空間が作りやすくなる
- パース線にアシスト(スナップ)して線を引くことで、ラフや線画が崩れにくくなる
- 建物などの人工物の直線が簡単に引けるので、時間短縮に繋がる
事前にパースのガイド線を引いておくことにより、背景のラフが描きやすくなると思います。
Procreateの定規・ガイド機能③.対称
対称ガイドを作成する
ガイドの種類を〔対称〕に設定すると、対称ガイドを作ることができます。対称ガイドを作って描画アシストをONにすると、ブラシで描いた箇所に加えて、ガイド線と線対称の位置にも描画されます。
ガイド線の位置や角度は、ドラッグ操作で調整できます。
対称ガイドの種類は、〔オプション〕の項目から変更できます。
- 縦方向
- 横方向
- 四分円
- 放射状
また、〔回転対称〕をONにすると、水平方向と垂直方向の両方を同時に反転して描画されます。
対称ガイドを活用する
左右対称のものを描く場合は対称ガイドが役立ちます。ラフや線画を歪めずに描くことができます。
対称ガイドの〔放射状〕は、幾何学的な模様・パターンを作る場合にも便利です。対称ガイドの効果で左右対称・上下対称の模様を簡単に描くことができます。
模様を描く場合は、〔固いエラーブラシ〕などのはっきりとした線が描けるブラシがオススメです。
ストロークのプロパティから〔ストリームライン〕の値を上げて手ブレ補正をかけたり、クイックシェイプも併せて使ったりすると、描きやすいと思います。
まとめ
Procreateの定規・ガイド機能の解説でした。Procreateに備わっている便利な描画アシストの機能を、背景イラストやデザインの制作に役立ててみてください。
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