街の背景を描きたいけれど、建物の作画が難しそう……。直線的なパーツが多い建物は、ペイントソフトのツールを活用することできれいに仕上げることができます。
今回は、pixivから土方one太丹さんのご投稿を紹介します。図形ツールや直線ツールを使って建物を簡単に描く手順を見ていきましょう。
※この記事で紹介している内容はご本人の許可を得て掲載しています。
この記事の目次
簡単な建物の描き方
![タイトル](https://d2hq8z6bbc4zk8.cloudfront.net/wp-content/uploads/2021/01/27220421/0-min.jpg)
※解説ではCLIP STUDIO PAINT(クリスタ)を使用しています。
建物の描き方 手順1.ベースの形を下描きする
![ベースを描く](https://d2hq8z6bbc4zk8.cloudfront.net/wp-content/uploads/2021/01/27220422/1-min7.jpg)
①建物のベースを作ります。
〔図形ツール〕→〔長方形〕で横長の長方形を描きます。
![長方形を自由変形](https://d2hq8z6bbc4zk8.cloudfront.net/wp-content/uploads/2021/01/27220423/2-min6.jpg)
②メニューバーから〔編集〕→〔変形〕→〔自由変形〕を選択して、解説図のように長方形を変形させます。上辺と下辺が平行になるように変形させるのがポイントです。
建物の屋根の部分なので、大きな建物を描く場合は大きく変形させましょう。
![線を引いて立方体を作る](https://d2hq8z6bbc4zk8.cloudfront.net/wp-content/uploads/2021/01/27220424/3-min6.jpg)
③〔図形ツール〕→〔直線〕で垂直に線を引き、底辺を繋げて直方体を作ります。
※赤い線の部分を追加しています。
![横線と縦線を追加](https://d2hq8z6bbc4zk8.cloudfront.net/wp-content/uploads/2021/01/27220424/4-min6.jpg)
④直方体の上面から少し下の位置に水平に線を引き、側面にも線を加えます。
※緑の線の部分を追加しています。
直方体の辺より少し内側の位置に、垂直に線を引きます。
※赤い線の部分を追加しています。
![元の直方体の辺を消す](https://d2hq8z6bbc4zk8.cloudfront.net/wp-content/uploads/2021/01/27220425/5-min6.jpg)
⑤直方体の辺にあたる縦線を消します。
※赤い点線の部分を消しています。
建物の描き方 手順2.ベースの形をペン入れする
![下描きにペン入れをする](https://d2hq8z6bbc4zk8.cloudfront.net/wp-content/uploads/2021/01/27220426/6-min6.jpg)
⑥下描きの上から〔直線ツール〕でペン入れをします。
外線を太く、内線を細くしましょう。
![二重線を追加する](https://d2hq8z6bbc4zk8.cloudfront.net/wp-content/uploads/2021/01/27220427/7-min6.jpg)
⑦底面より少し上の位置に二重線を追加します。
※赤い線の部分を追加しています。
![二重線を追加する2](https://d2hq8z6bbc4zk8.cloudfront.net/wp-content/uploads/2021/01/27220427/8-min5.jpg)
⑧辺より少し内側の位置に二重線を追加します。
※赤い線の部分を追加しています。
建物などを描く際は、細い二重線を用いると厚みを表現でき、立体感が出せます。
![等間隔に横線を引く](https://d2hq8z6bbc4zk8.cloudfront.net/wp-content/uploads/2021/01/27220428/9-min4.jpg)
⑨新規レイヤーを作成します。
解説図のように横線を等間隔で描きます。
![自動選択](https://d2hq8z6bbc4zk8.cloudfront.net/wp-content/uploads/2021/01/27220429/10-min4.jpg)
⑩横線を描いたレイヤーを非表示にして、〔自動選択ツール〕で解説図の赤い部分を選択します。
レイヤーパレットの目のアイコンをクリックすることで、レイヤーの表示・非表示を切り替えることができます。
![横線を削除](https://d2hq8z6bbc4zk8.cloudfront.net/wp-content/uploads/2021/01/27220429/11-min3.jpg)
⑪横線を描いたレイヤーを表示し、選択してアクティブにします。
メニューバーの〔編集〕→〔切り取り〕などで、選択範囲内の横線を削除します。
![胴差しを描く](https://d2hq8z6bbc4zk8.cloudfront.net/wp-content/uploads/2021/01/27220430/12-min2.jpg)
⑫中央の位置に横線を引き、建物の帯(胴差し)を描きます。
解説ではアイレベルは屋根より高い位置にあり、帯はアイレベルより下に位置します。俯瞰の見え方なので、帯の上部の厚みを描くことがポイントです。
帯がアイレベルより上に位置するアオリの構図の場合は、下部に厚みを描きましょう。
![屋根の内枠を描く](https://d2hq8z6bbc4zk8.cloudfront.net/wp-content/uploads/2021/01/27220431/13-min2.jpg)
⑬屋根に内枠を描きます。
内枠はお好みで追加する部分なので、必ず描く必要はありません。
建物の描き方 手順3.窓や玄関を描く
![玄関を描く](https://d2hq8z6bbc4zk8.cloudfront.net/wp-content/uploads/2021/01/27220431/14-min2.jpg)
⑭玄関を描きます。
〔図形ツール〕の〔直線〕・〔曲線〕・〔長方形〕を使用することで簡単に玄関が描けます。玄関の手前の階段も追加しましょう。
![窓を描く](https://d2hq8z6bbc4zk8.cloudfront.net/wp-content/uploads/2021/01/27220432/15-min1.jpg)
⑮窓を描きます。
玄関の大きさから人間の身長を考え、窓の大きさを決めています。人間の顔が見える位置・大きさで窓を描きましょう。
※別記事の「簡単な窓の描き方」を参考にしてみてください。
建物の描き方 手順4.影を描く
![影を描く](https://d2hq8z6bbc4zk8.cloudfront.net/wp-content/uploads/2021/01/27220433/16-min1.jpg)
⑯屋根や玄関、窓など、お好みで影をつけて建物のイラストが完成しました。
建物の描き方 応用編.バリエーションを出す
![建物の応用1](https://d2hq8z6bbc4zk8.cloudfront.net/wp-content/uploads/2021/01/27220433/17-min1.jpg)
![汚れを描く](https://d2hq8z6bbc4zk8.cloudfront.net/wp-content/uploads/2021/01/27220434/18-min1.jpg)
手順を応用することで、解説図のような建物を描くこともできます。
汚れや影をつけると完成度が上がります。
![建物の応用2](https://d2hq8z6bbc4zk8.cloudfront.net/wp-content/uploads/2021/01/27220435/19-min1.jpg)
![交差部分などに汚れを描く](https://d2hq8z6bbc4zk8.cloudfront.net/wp-content/uploads/2021/01/27220435/20-min1.jpg)
線が交差した部分やレンガの漆喰部分に汚れを入れてみましょう。より自然な建物に見せることができます。
まとめ
建物の描き方の解説でした。直線が多くフリーハンドで描きづらい場合は、ペイントソフトの直線ツールなどを活用してみてください。線が歪むことなく、きれいな建物が描けると思います。
街の背景や家が描けずにお悩みの方は、土方one太丹さんの建物の描き方講座を参考にしてみてください。
最後に、土方one太丹さんのプロフィールをご紹介します。
土方one太丹さんは漫画の講師をしていらっしゃいます。pixivでは、他にも素敵なイラストや描き方講座を投稿されているので、ぜひご覧ください!
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