イラスト初心者はまず何から始めたらいいのでしょうか?どんな練習をすればいいのでしょうか?自己流での練習には限界があります。ここでは、イラストの練習用に最適なサイトや本を紹介していきます。
この記事の目次
絵が上達する第一歩は模写から
模写は古くから行われている基礎練習法です。有名な1800年代の画家ゴッホやモネなども、日本の浮世絵を絶賛し、模写をしたと言われています。絵を上達させる第一歩は模写をすることです。ピアノでもダンスでも、どんな分野も上手い人を真似するところからレッスンが始まります。
模写の必要性について
模写をすることによって、自分の改善点などがわかるので、模写は初心者に必要な練習です。お手本となる絵は、自分の絵の採点基準になります。お手本のない状態で絵を描くと、何がいけないのか、何がうまくいっていないのか見極めがつきません。
1本1本の線の描き方から、色の使い方に至るまで、どれだけお手本と同じように描けるか、そしてどこがお手本と違うのか、違いを明確に把握できるのが模写です。
そして、様々なテイストの絵を模写して、お手本との違いを修正していく作業を繰り返すことで、だんだんと絵を描く技術が習得できます。
考えながら描くことがポイント
ある程度、模写に慣れてきたら、頭を使い、お手本をよく分析しながら描いていきましょう。
例えば、『顔のパーツの位置関係はどうなっているか?』『体のパーツの大きさの比率はどうなっているか?』など、考えながら模写していくと、絵を見る目が養われて、どんどん技術を吸収できます。
様々なポーズが練習できるサイトや本
上達のためには、人物の様々なポーズを、様々な角度で描く練習をすることが大切です。ここでは、様々なポーズの人物を描く練習ができるサイトと本を紹介します。
POSEMANIACS
『POSEMANIACS』(ポーズマニアックス)は様々なポーズの人物の3Dグラフィックが沢山載っていて、すべて無料で見られます。男女別、年齢別だけでなく、筋肉の多いマッチョボディなど、様々なタイプの人物グラフィックがあります。
初心者向けの練習プログラムも用意されています。たとえば『30秒ドローイング』は、30秒間隔で人物グラフィックが切り替わるので、短時間で観察して描く能力を鍛えられます。
スーパーデフォルメポーズ集
『スーパーデフォルメポーズ集』は、世界中のクリエイターが作品を投稿できるサイトである『pixiv』の人気コンテンツが書籍化されたものです。シリーズとしてテーマ別に出版されていて、様々なデフォルメキャラのポーズを描く練習ができます。
例えば、『基本ポーズ・アクション編』では、2等身、3〜4等身、5等身キャラのポーズが掲載されており、可愛いキャラクターが描きたいと思っている人におすすめです。
背景にぴったりな写真や画像
作品の世界観を構成するのに欠かせない背景画ですが、写真などの画像を参考にすることが重要です。ここでは、背景の参考になる画像を探しやすいサイトと写真集を紹介します。
写真AC
『写真AC』は、著作権フリーの画像をダウンロードできるサイトです。高品質な写真が毎日追加投稿されています。有料プランもありますが、無料でも利用可能です。キーワード検索や、絞り込み検索などの機能で、希望の背景画を簡単に見つけられます。チャットでのヘルプサービスがあり、わからないことがあれば担当者に質問できるので安心して利用できます。
マンガ家と作る背景写真集
プロのマンガ家128人が選んだ、第一線で活躍する人が本当に必要とする背景資料をまとめたものが『マンガ家と作る背景写真集』です。『高校・大学』や『コンビニ・公園・駅前』、『飲食店』など、シーン別のシリーズで出版されています。
全ページオールカラーなので、カラーの背景も練習できます。各シーンの見取り図も付いており、その場所のイメージをつかめるので、様々な角度から描くためにも役立つ資料です。
制服や東方など特殊な服装も描いてみよう
マンガやアニメでは、個性的でおしゃれな服を着ているキャラクターが多く、どんな着こなしをしているかで、キャラクターの印象も大きく変わります。色々な服装の練習をして、自分のキャラクターに似合う服をきちんと着せてあげましょう。ここでは『女子高生の制服』の描き方がわかるサイトを紹介します。
また、『東方Project』を参考にすることもおすすめです。東方Projectとは、様々な衣装を着たキャラクターが登場することで有名な、ゲームなどの作品群です。東方Projectの服装の描き方がわかる本も紹介します。
女子高生の制服の描き方講座
クリエイターのための情報サイト『パルミー』にあるコンテンツ『女子高生の制服の描き方講座』では、アニメやマンガでよく用いられる3つの着こなしの種類を紹介しています。Yシャツやセーター、ブレザー、セーラーを着た女の子の描き方を、それぞれステップごとに絵付きで解説しているので、ひととおりの女子高生の制服の描き方がわかります。
キャラクターの個性を生かした制服を着せてあげるために、しっかりと制服の描き方をマスターしましょう。
コピック絵師たちの東方イラストテクニック
『コピック絵師たちの東方イラストテクニック』は、東方Projectのキャラクターたちの描き方を解説した本です。この本を参考に、東方Projectに登場する多彩な衣装を描くことによって、服の描き方の勉強になります。
コピックを使った描き方を説明しているので、初心者にもおすすめの本です。
『コピック』とは、プロのデザイナーやマンガ家、イラストレーターに愛用されているマジックマーカーです。アルコール系のマーカーなので乾きが早く、水彩のように色の混合がしやすいのが特徴です。初心者でも比較的簡単に使えます。
イラスト塗りの基本となる『グラデ塗り』と『重ね塗り』を紹介していて、すぐに実践できる参考書になっています。
マンガを描くなら絡みは必須
マンガを描くなら、ふたりのキャラクターが絡む絵を描けるようになる必要があります。特に、恋愛モノやBL(※)を描くなら必須と言えるでしょう。
ここでは、ふたりのキャラクターが絡むポーズを上手く描けるようになるために、参考になる本を紹介します。
※BLとは、ボーイズラブ、つまり男性同士の恋愛を描いた作品ジャンルのこと
マンガ家と作るBLポーズ集
『マンガ家と作るBLポーズ集』は、BLの絡みを描くために参考になるシリーズです。テーマ別に出版されており、データCD付きのボリューム満点のデッサン集シリーズです。
たとえば『キスシーン・デッサン集』では9種類のキスシーンを354カット紹介していて、BL独特の絡みの描き方を詳細に学べます。
そのまま使えるふたりポーズ500
『そのまま使えるふたりポーズ500』は、恋愛だけでなく、様々な関係のふたりの人物の絡みの描き方を解説した本です。日常での友達との絡みや、大人と子供の絡み、戦闘シーンに至るまで様々なふたりポーズが載っています。
付属のCD-ROMには、ふたりポーズの線画が収録されているので、そのまま自分の作品に貼り付けて使用できるようになっています。
まとめ
模写は絵を上達させるために必須です。お手本にする絵をよく分析しながら、様々なキャラクターやポーズを描いて練習を重ねましょう。
また、背景や服装、キャラクター同士の絡みを描くことにも挑戦しましょう。この記事で紹介したサイトや本を参考にして、練習してみてください。