イラストが上達するためには、練習が必要です。イラストの練習をする際は、ただ描くだけでなく資料本を参考にすると、自分に必要な知識や技術を身に付けられます。この記事では、様々なジャンルのイラストが上達するおすすめの資料本を紹介します。
この記事の目次
イラストの基礎を学ぼう
イラスト初心者は、まずイラストの描き方の基本となる基礎を学ぶことが重要です。イラストの基礎を学ぶためには、自分にとって必要な情報が詳しく載っている本を参考にするとよいでしょう。
まずは本を参考に模写・練習を繰り返すことによって、イラストの基礎が身に付きます。
基礎知識が詰まっている本
イラストの基礎知識とは、線の描き方・構図の取り方・陰影のつけ方・遠近法の描き方などのことです。ここでは、イラストを描き始めるにあたって必要な基礎知識が詰まっている本を2冊紹介します。
『デジタルアーティストが知っておくべきアートの原則-色、光、構図、解剖学、遠近法、奥行き-』
『デジタルアーティストが知っておくべきアートの原則』は、イラストを描き始める人に必要なセオリーが詰まっている本です。題名にもあるように、色や光、構図などの基本的な描き方のルールがわかりやすく解説されています。
デジタルイラストに限らず、アナログイラストにも共通する部分が多く、イラスト初心者にとって大事なポイントがすべて載っています。
『デッサンの55の秘訣』
絵を描くためには、まず自分の目でよく見ることがポイントです。『デッサンの55の秘訣』では、描くものの見方・捉え方を通して、絵の描き方を手順に沿って教えてくれます。
この本では、第1章から第8章まであり、55のデッサンの秘訣を段階別に紹介しています。それぞれの章には、各章で紹介されたテクニックを習得するための課題があるので、練習しながら自然と基礎が身に付きます。
人体を理解するための本
人物を描く際には、まず人体構造を理解する必要があります。人の体は、骨格・筋肉の働き・動きによってポーズが決まります。そのため人体構造を理解せずに描くと、不自然に見えてしまいます。
『人体のデッサン技法』
『人体のデッサン技法』は、人体の骨格・筋肉について、美術的観点からポイントのみを押さえて、イラスト初心者にわかりやすく紹介している本です。人を描く際に必要な描き方のポイントが細かく解説されているので、それに沿って描いていくことで、自然な人物の描き方を習得できます。
『やさしい人物画-人体構造から表現方法まで-』
『やさしい人物画-人体構造から表現方法まで-』は、人物画を描く際に必要な人体の比率などの人体構造・衣服のしわなど表現方法を丁寧に解説した本です。古くからある本で、人物の見方・捉え方・描き方を芸術解剖学に基づいて、人物デッサンの基礎技法を紹介しています。
動物の描き方についての本
人物だけでなく、動物も描きたい人は動物の描き方本を活用しましょう。動物を描く際にも、人物と同様に動物の体の構造を理解する必要があります。動物の体の構造を理解することによって、実際に見たことのない動物を描くこともできます。
『幻獣と動物を描く』
『幻獣と動物を描く』では、世界的に有名な映画『スター・ウォーズ』などで幻獣や異星人を世に送り出してきた作者が、動物解剖学に基づいて描いた動物・幻獣などのイラストをたくさん紹介しています。
線の描き方などの細かな説明はあまりありませんが、イラストにはそれぞれ骨格や筋肉などの身体的特徴の説明があるので、実際にいる動物の骨格の勉強はもちろん、それを応用した空想の動物の描き方の勉強にもなります。
背景の描き方を学ぼう
背景を描く際には、人物などとのバランス・遠近法・透視図法・陰影法などを学ぶ必要があります。
中でも、風景画における透視図法は難しく、初心者が理解するためにはわかりやすい内容の本を選ぶことが重要です。
背景の基本を学びたい、初心者向けの本
背景の基本を学びたい初心者は、背景の構図の取り方・遠近法などが詳しく載っている本を選びましょう。
『風景デッサンの基本』
『風景デッサンの基本』は、デッサンに必要な道具・線のタッチの種類など、風景デッサンに必要な内容を基本からわかりやすく紹介している本です。
この本は全8章で構成されており、第1章ではデッサンの基本や構図の取り方について、第2章では風景画の遠近法・透視図法・アイレベル別の描き方・消失点・奥行きについて解説しています。
第3章から第7章までは、実際の風景の描き方や演出の仕方が載っています。初めての人でも、イラストを参考にしながら手順に沿って描いていくことで理解が深まります。
ステップアップしたい、中級者向けの本
背景の基本をマスターした中級者は、ステップアップしてイラストをよりよく見せるためのテクニックを習得して、いろいろな背景の描き方を学びましょう。様々な背景を描けるようになると、イラストの幅が広がります。
『プロの絵師に学ぶ背景イラスト上達テクニック』
『プロの絵師に学ぶ背景イラスト上達テクニック』は、背景イラストに定評のあるプロの様々なテクニックを学べる本です。
この本は、コミック系・水彩系・写実系・パステル系の4つのジャンルに分けて、それぞれのパターンでの背景の描き方やテクニックが紹介されています。
構図・下書き・彩色・仕上げの作業手順ごとに詳しく解説しているので、プロのメイキング工程が詳しくわかります。
さらに本気で上達したい人へおすすめの本
さらに本気で上達したい人は、色の塗り方や様々なポーズの描き方本などを参考に練習をすると、よりイラストの完成度を高められます。
塗り方を学ぼう
色塗りは、アナログ・デジタルのどちらのイラストにおいても、完成度を大きく左右する重要な工程です。
どんなに線画が上手に描けるようになっても、イラストに合った色の塗り方ができなければ、イラストをよく見せることはできません。線画を上手に描けるようになった人は、色の塗り方も学ぶ必要があります。
『カラーライト〜リアリズムのための色彩と光の描き方〜』
『カラーライト〜リアリズムのための色彩と光の描き方〜』は、アナログ・デジタル問わず、すべてのイラストにおける光と色彩の操り方を学べる上級者向けの本です。
この本に書かれている光と色の性質・特徴を理解することによって、配色方法やそれぞれの相互作用を上手に活用できるようになります。また、世界の巨匠の作品の解説もたくさん載っているのでおすすめです。
様々なポーズを描こう
様々なポーズを複数のアングルから描けるようになると、上からの構図である『アオリ』や、下からの構図である『フカン』などのイラストを描く際に役立ちます。
また、座りポーズを描く際にも、ただ座っているポーズ・足を組んでいるポーズなどがあります。
このような様々なポーズを練習すると、頭の中でイメージしたものをより正確に描けるようになります。
『新ポーズカタログ1女性の基本ポーズ編』
『新ポーズカタログ1女性の基本ポーズ編』は、女性の基本的なポーズ全48種類の写真が掲載されている本です。カラーだけでなく、モノクロの写真があるので、陰影のつけ方がわかりやすいのが特徴です。
また、1つのポーズにつき360度あらゆる方向からの写真と、正面・アオリ・フカンの3つの高さから見た写真があるので、様々なポーズの練習に役立ちます。
まとめ
イラストを上達させるためには、イラストの基礎を学ぶことが重要です。人物や動物などが上手に描けるようになったら背景や色塗りにも挑戦してみましょう。
また、自分のレベルに合った資料本を上手に活用して練習を繰り返していくと上達できます。