人間の顔の重要なパーツである「歯」。顔の表情を決定づける大事な部分ですが、いざイラストで描こうとすると、顔とのバランスが取りづらく、描くのが苦手と思っていらっしゃる方も多いと思います。
そこで今回は、歯と顔のバランスについての説明をPixivにまとめていらっしゃった、KYAN-DOGさんの解説イラストから、歯を描く際のポイントを見てみましょう!
※この記事で紹介している内容はご本人の許可を得て掲載しています。
Pixiv 「KYAN-DOGさん 歯と顔のバランスについて」歯と顔のバランスについて
はじめに、解説イラストを描かれたKYAN-DOGさんより、内容の説明です。
今回は、歯と顔のバランスについての説明となっております。
それでは、歯の描き方、顔とのバランスについて、見ていきましょう!
口を閉じたとき(1)
まずは、口を閉じているときの、口周りの見え方です。
・意識して口を閉じているときは、口の周りの筋肉が少し緊張しています。
・Eラインという美しい横顔の基準があります。鼻とアゴが直線で繋がり、その線の中に口が入っています。西洋美人を描く際の目安にしましょう。
・Eラインとアゴの位置を空けるようにすると、日本人の女の子の顔の形になります。
・右の解説イラストは、Eラインからアゴを出すようにした場合です。下アゴが大きいので、下唇に影はできません。
口を閉じたとき(2)
こちらは、自然に口を閉じたときの、口周りの見え方です。
・前から1番目の歯が少し見えています。2番目の歯は、少し内側に引っ込んでいるので、ほとんど見えません。
・唇の力を抜いているときは、唇の端が鼻の外側の線と、一直線に並びます。
正面から見た場合の、歯の見え方です。
・正中線を引いて、歯は左右対称に並びます。正中線上に歯がくることはありません。
・正面を向いていても、必ず歯はカーブして並んでいます。
・正面からでは、4、5番目の歯までしか見えません。ほとんどは4番目までしか見えないとのことです。
・唇がある場合、1〜3番目の歯しか見えません。1番目と3番目の歯は少し大きいので、下唇に少しかぶります。
・2番目の歯は少し小さく、引っ込んでいるので、下唇との間に隙間ができます。
続いて、横から見た場合の、歯の見え方です。
・横から見た場合は、歯は少し上向きにカーブしています。
・1番目の歯が見えるか見えないか程度で、他の歯は見えません。
・横向きでも、唇の端と鼻の外側が一直線上にきます。
笑ったとき
笑っているときの、口周りの見え方です。
基本的に「ニコッ」という自然な笑いであれば、下の歯は見えませんが、「ニカッ」という、ちょっと力を入れた笑いでは、下の歯が見えてきます。
「ニコッ」という笑いの歯の見え方です。
・下の唇は力が抜けているので、上の歯しか見えません。
・やはり、2番目の歯だけ隙間が空いています。引っ込んでいるので、2番目の歯の上唇との影は多いです。
下の歯の見え方です。
・下の歯は上の歯よりも小さく、大きさの目安としては、上の歯の〔1番目+2番目〕が下の歯の〔1番目+2番目+3番目〕と同じくらいになります。
・正面からだと、下の歯は6番目くらいまでしか見えません。
「ニカッ」とした笑いの歯の見え方です。
・上と下の唇の両方に力が入るので、上の歯は少し隠れます。下の歯は逆にむき出しになり、力が入れば入るほど、この傾向が強くなるとのことです。
「ガハハ」と笑っている歯の見え方です。
・下の歯は奥歯まで見えています。
・唇があるときは、上と下の唇が、横に引っ張られます。
・上の歯は少し唇にかぶります。
・下の歯は、前歯が唇に隠れていてほとんど見えず、逆に奥歯が見えます。
横から見た歯の見え方です。
・「ニコッ」だと3番目まで見え、「ニカッ」だと4番目まで見えます。
・「ガハハ」と笑っている場合は、5番目までの歯が見えています。
KYAN-DOGさんによる、歯と顔のバランスについての講座でした。
最後に、KYAN-DOGさんによるまとめです。
写実的ではないイラストの場合は、全てを描こうとすると変になってしまいます。なので、本講座のように基準でバランスをとり、自分なりに簡略化して描いていくと良い、とのことです。
まとめ
歯を上手に描けるようになると、顔の表現の幅も格段に上がると思います。今までは歯を描くと顔のバランスが悪くなって、省略してしまっていたけれども、ちゃんと口周りを描きたい。そんなときは、KYAN-DOGさんの解説イラストを参考にしてみて下さい。
KYAN-DOGさんのPixiv、Twitter、インスタ、ホームページをご紹介します。イラストレーターとして多方面でご活躍されていらっしゃいますので、ぜひご覧ください!
KYAN-DOGさんのPixivはこちらKYAN-DOGさんのTwitterはこちら
KYAN-DOGさんのインスタはこちら
KYAN-DOGさんのホームページはこちら