キャラクターの手が難しくて描けない……。
複雑な手のパーツをどのように克服するか、お悩みの方も多いと思います。
今回はpixivから、坂街透さんのご投稿を紹介します。
手を描くのが上手くなる方法を見ていきましょう。
※この記事で紹介している内容はご本人の許可を得て掲載しています。
この記事の目次
手のイラストの上達方法
手を描くのが上手くなる方法の紹介です。
手を描くのが苦手な方は、考え方をぜひ参考にしてみてください。
①.自分の絵のクセを知る
まずは、自分の絵のクセを知るために資料を見ずに描いてみましょう。
色々な角度、色々なポーズで描いてみます。
分からない部分は分からないままでもよいし、頑張って描いてもよいです。
ペン入れをする必要はありませんが、なるべくしっかりと描いてみましょう。
②.苦手な部分を考える
どこが苦手と感じたか、どこが足りていないのか、改めて考えてみましょう。
- 指の関節ってどこにあるの?
- 手の構造が分からない……
- 手のひらってどうやって描くの?
- 親指が苦手……
- 骨の感じがある男性っぽい手にならない……
③.資料と照らし合わせる
先ほど発見した手の苦手な部分を意識しながら、自分の手などの資料と照らし合わせてみましょう。
どこに気をつけて見るべきか
- 関節(どこが曲がるか、位置の関係)
- アウトライン
- 手を曲げたときにできる肉の盛り上がり方
- しわ
気づきの例
- このポーズはムリしないとできない
- 掌底の部分は幅が狭い
- 親指は側面より指紋の面の方が見える
- 緩やかな関節のカーブ
- 自然なポーズの発見
- 関節があって少し進んで、ここで曲がる
- しわの形を把握
上記の例のように、気づいたところをたくさんメモしましょう。
④.気づきを踏まえて構造を勉強する
気づいた点を踏まえて手や指の構造を勉強してみましょう。
指の立体感の考え方
- 別の考えやすいものに例える(「つ」の形を引き伸ばす)
- ポリゴン構造で考える
- 線を引いて考える
- とにかく見て描く
曲がる方向に合わせて線を描くと、立体感が出ます。
線ではなく、トーンや塗りで立体感を出すのもオススメです。
指を描くときのポイント
爪を描くと指の角度が分かりやすくなります。
爪の有無や描き方は、自分の絵柄に合わせましょう。
指は「曲線」を意識すると描きやすいです。
指の付け根は滑らかに描くとよいですが、絵柄に合わせる方が大事です。
自分の好み・絵柄・リアルさを踏まえて、良い具合の表現を探してみてください。
自分好みの手にアレンジする
手や指の構造を把握した後は、自分好みの手にアレンジしてみましょう。
アレンジのパターン1
- 曲線が多い
- 丸みが強い
- とがりが少ない
アレンジのパターン2
- 直線が多い
- 四角っぽさがある
- とがりが多い
アレンジしたい部位
手の側面(鉛筆で描いたときに手が汚れるところ)の描き方で印象が変わってきます。
手をアレンジする場合は、ここに気をつけるとよいです。
爪の描き方も、好みの絵柄を試行錯誤して探してみてください。
手の構造を考える
手の曲がり方
親指は内にいくときに折りたたむ感じになります。
親指の動きの起点や、親指と一緒に動く肉の部分を意識しましょう。
4本の指は、指の根本ではなく下にある関節から曲がります。
小指の動きは、下の方の肉の動きまで一緒に考えると描きやすいです。
手の甲と手の平
手の人差し指は下がっていますが、少し長めに描くと見栄えがします。
関節のラインと指先のラインは、カーブで繋がると考えてみましょう。
小指と親指は、カーブのラインからガクッと下がった位置にあります。
手のひらには、小指の動きにつられて盛り上がる箇所があります。
指と指の間は繋げて描いてもよいですし、リアルさを重視して隙間を作ってもよいです。
手の土台を考える
軽く握った手を描く場合は、まず土台を考えます。
- 指を曲げると第2関節は内側にくる
- 指を軽く曲げると、関節の位置がなだらかなカーブを描く
- 指を曲げるほど、関節のカーブが揃う
更に、自分の絵に合わせてカスタマイズしてみましょう。
指の間違いやすいポイント
親指だけ向きが異なる
手の甲を描くときに、爪の面が全て同じ向きに見えているのは間違いです。
小指~人差し指の爪が正面に見えているとき、親指は傾いています。
親指の爪が正面にくるほど、他の指の爪は側面しか見えなくなります。
曲げた小指の下の隙間は、正面からは見えない
小指を曲げたときに下にできる隙間は、側面からしか見えません。
小指の下の隙間を描く場合、指の側面を意識して爪は見えないことを意識してみてください。 指を曲げると肉が狭まって、Vの字の形に見えます。
自分がどこを見せたいかを考えて、表現を探していきましょう。
ときには実物とは異なる「ウソ」を入れることも大切です。
手を描くときのポイント1
- 小指は他の3本の指とは少し動きが違う
- 手の土台は扇形のアタリ
- 手のひらには水が溜まるところがある
- 一本の線でスラっと描くと女性的な指になる
- 骨の線を入れると男性的な手になる
- 親指と手首の間の凹み
- 強弱をつけると色っぽい
- 自分の絵に合わせて線の多さを変える
指の腹や赤丸の繋がっているところ、骨ばっているところを意識してみましょう。
力強い太めの線で描くとメリハリが出ます。
手を描くときのポイント2
- 描きたい手のポーズを決める
- 実際にそのポーズを取りながら、骨・肉を意識してアタリを取る
各指の立体感や、指を取り除いた手の土台の形を考えてみましょう。
ラフの線をそのまま使っても勢いが出ます。
- 力の入った手より、力を抜いた手の方が難しい
- 奥の方へ向かう手は、赤枠の盛り上がりを意識する
- 子どもの手はふっくらしている
練習方法について
講座の制作者である、坂街透さんのあとがきを掲載しております。
「一番大事なのは自分に合ったやり方、描き方を見つけることです。
もしかしたら、私のやり方が上手くハマる人がいるかもしれないと思い講座を作りましたが、正解ではないです。
正解はご自身で見つけてください。頑張ってください、手を描くのが楽しくなりますように」。
まとめ
手を描くのが上手くなる方法の解説でした。
①自分の絵のクセを知る→②苦手な部分を考える→③資料と照らし合わせる→④気づきを踏まえて構造を勉強する……といったように、上達までの道筋を順序立てて考えてみましょう。
手が描けずにお悩みの方は、坂街透さんの解説を参考にしてみてください。
最後に、坂街透さんのpixiv・X・Skeb・MangaFolioをご紹介します。
他にも素敵なイラストや漫画作品を投稿されているので、ぜひご覧ください!