イラストを描きたいけれどキャンバスのサイズはどうしよう?
適切なキャンバスの比率・サイズを最初に決めて、イラスト制作の途中で悩まないようにしたいですね。
今回は、イラストのキャンバスサイズの決め方を紹介します。
イラストのキャンバスサイズの決め方
キャンバスサイズに迷ったときは?
キャンバスサイズが決まらない……。
そんなときは、以下の2点を意識してみるのがオススメです
- キャンバスの横・縦の比率を決める
- 投稿サイズよりも大きめのキャンバスサイズを設定する
キャンバスの横・縦の比率を決める
まずは描きたい絵の構図を元に、キャンバスの横・縦の比率を考えてみましょう。
適当なサイズでキャンバスを作って、構図のラフを描きながらキャンバス枠を考えてみるのもオススメです。
日常的に使われている比率の例
- 横長(4:3、7:5、16:9)
- 縦長(3:4、5:7)
「4:3」はPCモニターの比率
「4:3」はスクエアタイプのPCモニターで採用されている比率です。
デジタルイラストも画面に表示しやすく、イラストでもオススメの比率です。
ポートレート風にキャラクターを描きたい場合は、縦長の3:4の比率も使ってみてください。
「7:5」は白銀比の比率
「7:5」は白銀比と呼ばれており、人が美しく感じやすい比率と言われています。
A4・B5などの用紙サイズの規格も、全て7:5(5:7)の白銀比の比率です。
7:5は4:3よりも少しだけ横長ですが、見た目としてはほとんど変わりがないように見えます。
「16:9」はアニメ画面の比率
「16:9」は横長タイプのPCモニターで採用されている比率です。
テレビアニメなどの画面も16:9の比率で制作されています。
アニメのワンシーン風のイラストを描きたい場合は、キャンバス枠を16:9の比率に合わせてみるのも面白そうです。
キャンバスの比率は自由に決めよう
描きたいイラスト(構図)のイメージに合わせて、キャンバスの横・縦の比率を自由に決めましょう。
比率が決まらない場合は、4:3や7:5、16:9といった親しみのある比率から選んでみるのもオススメです。
イラストの投稿先によっては、推奨されるアスペクト比(横と縦の比率)が決まっている場合があります。
pixivのヘッダーは2:1、SNSのアイコンは1:1なので、キャンバスの比率をも合わせておくと仕上がりが分かりやすいです。
投稿サイズよりも大きめのキャンバスサイズに設定する
SNSには横750px、縦1000pxぐらいの大きさで投稿したい……。
そんなときでも、イラスト制作時にはキャンバスサイズを数倍して、横3000px、縦4000pxなどに設定しておくと便利です。
キャンバスサイズを大きくした場合は、ファイル出力時に縮小設定をして完成イラストのサイズを調整します。
キャンバスサイズが大きいメリット
- 出力時にサイズ調整できる
- 縮小して出力した方が、仕上がりがきれいに見えやすい
- 急なトリミングに対応しやすい
イラストが完成したけれど、画像サイズが小さくて絵を拡大すると粗く見えてしまう……。
投稿サイズと同じキャンバスサイズでイラストを制作していると、完成後のサイズ調整ができません。
こんなとき、投稿サイズより大きいキャンバスサイズでイラストを制作しておけば、完成後に縮小してサイズを調整できます。
また、イラストの出力時に縮小して補間した方が、細部が詰まって絵がきれいに見える場合もあります。
制作の途中で構図を調整するためにトリミングをする場合も、投稿サイズでキャンバスを作っていると、更にサイズが小さくなってしまうこともあります。
キャンバスサイズは余裕を持って大きくしておくのがオススメです。
キャンバスサイズが大きいデメリット
- 制作ファイルのデータサイズが大きくなる
- ブラシサイズも大きくなるので、PCが重くなる場合がある
キャンバスサイズが大きすぎると、絵を描いている途中に動作が重くなってしまうなどのデメリットも生じます。
お使いのPC・ペイントソフトの処理速度も考慮して、キャンバスサイズを決めてみてください。
クリスタでキャンバスサイズを設定する
クリスタのメニューバーから[ファイル]→[新規]を押すと、新規キャンバスのサイズを設定するダイアログが表示されます。
この画面で、キャンバスの幅・高さと解像度を入力しましょう。
右の欄からはA4・B5といった用紙サイズのプリセットが入力できます。
解説ではプリセットからA4サイズ(白銀比の7:5)を選びました。
イラストの制作途中でキャンバスを変更したい場合は、メニューバーから[編集]→[キャンバスサイズを変更]の機能を使ってみてください。
イラスト作品の「解像度」とは何か?
イラスト作品の解像度は、作品を印刷する場合に用いられる数値です。
作品をWeb上にアップロードする用途など、デジタル上だけで完結する場合は、イラスト作品の解像度は気にしなくても問題ありません。
クリスタでは用紙サイズのプリセットを選んだ場合、解像度の大きさに合わせてキャンバスサイズが決定されます。
解像度が「72」だと小さいキャンバスサイズが入力されてしまうため、「300~350」の値を入れておくのがオススメです。
作品を印刷する場合は解像度の設定は重要なので、しっかり確認しておきましょう。
- フルカラー印刷:300~350dpi
- モノクロ印刷:600dpi
クリスタで作品を縮小して出力する
[ファイル]→[画像を統合して書き出し]を押すと、作品の書き出し設定のダイアログが表示されます。
キャンバスサイズを大きめに作った場合は、「元データからの拡縮率」で25%・50%・75%……といった数値を入力して、縮小して出力してください。
まとめ
キャンバスサイズの決め方の紹介でした。
4:3のキャンバス画面でイラストを作りたい場合は、「横:4000px、縦:3000px」といった具合に大きめのキャンバスサイズを設定してみてください。
キャンバスサイズを大きく作っておいた方が、後でサイズ調整やトリミングをする場合に便利です。