イラストが完成したけれど、何を見せたいのかよく分からない絵になってしまった……。 そんなときは「視線誘導」を意識して構図を考えてみるのがオススメです。
視線誘導をすることで主役が引き立ち、鑑賞者に伝わりやすい絵になります。
今回はpixivから、ノノナツさんのご投稿を紹介します。
視線誘導を意識した絵作りのコツを見ていきましょう。
※この記事で紹介している内容はご本人の許可を得て掲載しています。
イラストの視線誘導を解説
視線誘導とは何か?
イラストがどうもパッとしない……。
そんなときは「視線誘導」を意識して構図を考えてみましょう。
イラストの視線誘導とは、「見せたいものに視線を集める工夫」のことです。
では、実際にどのようにして視線を集める工夫をすればよいのか、作例を見ていきましょう。
作例①.木の枝で鑑賞者の視線をコントロールする
作例のイラストの主役は、画面の中央やや左にいる人物です。
鑑賞者の視線をメインの人物に誘導するために、木の枝を矢印代わりに使っています。
鑑賞者の視線は木の枝を辿るようにして動くので、中央にいる人物に自然と視線が流れるようになっています。
また、人間の視線は絵の明るいところに集中する性質があります。
見せたい主役の周りに、意図的に影を配置してみるのも効果的です。
視線誘導の道具は無数にある
木の枝の他にも、様々な物が視線誘導に利用できます。
- 雲
- 建物
- 鳥の群れ
- 舞い散る葉っぱ
イラストの舞台に合わせて使えそうな物を探して、視線をコントロールする道具として活用してみてください。
作例②.コントラスト、シルエット、描き込みの差でメリハリをつける
絵を鑑賞するとき、一番最初に目に入る箇所はどこでしょうか?
作例のイラストでは、部屋の入口に立っている人物に視線が向かったと思います。
視線が集まりやすい箇所
- コントラストが高いところ
- シルエットが複雑なところ
- 描き込みが一番多いところ
これを利用して、見せたいところ以外はあえて低コントラスト、省略されたシルエット、簡単な線画や下塗り程度に抑えてみましょう。
メインが強調されて、引きで見たときにメリハリのある魅力的なイラストになります。
この手法は、絵画や厚塗りイラストなどでもよく使われています。
まとめ
イラストの視線誘導の解説でした。
絵の主役に視線が向かうように、木の枝などの舞台に登場する物を活用してみましょう。
主役と主役以外の部分で、コントラスト・シルエット・描き込みの量にメリハリをつけるのもオススメです。
視線誘導をすることで主役が明確になり、鑑賞者に伝わりやすいイラストに仕上げられます。
最後に、ノノナツさんのpixiv・FANBOX・Xfolio・BOOTHをご紹介します。
ノノナツさんは、顔の描き方のポイントや背景パースの解説など、様々なイラスト講座を公開していらっしゃいます。
他にも大変参考になるご解説を投稿されているので、ぜひご覧ください!