キャラクターと背景がまとまっている、世界観が感じられるイラストが描きたい……。
キャラクターが背景から浮かないようにするためには、どうすればいいのかな?
今回はTwitterから、なしのはなさんのご投稿を紹介します。
周りの背景と合わせた影つけのテクニックを見ていきましょう。
※この記事で紹介している内容はご本人の許可を得て掲載しています。
キャラクターの影の塗り方
人物と背景で同じ影を被せる
背景とメインの風景がちぐはぐにならないように、背景が受けている影を人物にも被せてみましょう。
1.乗算で影をつける
合成モードを[乗算]に設定したレイヤーを使い、人物と背景に被るように影を塗っていきます。
作例では、画面の右上から影を入れています。
影のフチには暖色を入れると、影色が豊かになってオススメです。
2.加算・発光で光を入れる
次に、合成モードを[加算(発光)]に設定したレイヤーを使い、濃い光を入れます。
作例では、画面の左下の領域に濃い光を入れています。
また、影の領域の中には反射光を入れてみましょう。
現実の立体も影の中に光が反射しているので、反射光を入れるとリアリティが出せます。
背景を利用した表現
光の形を描く
光の形を描くことで、イラストのシチュエーションの説得力が上がります。
左の作例では、イラスト内に窓を描いていませんが、窓がある屋内に人物がいることが想像できますね。
背景と人物の割合を考える
また、背景も含めた1枚絵を描く際には、背景と人物が占める面積の割合を考えてみましょう。
右の作例では、背景と人物の割合を8:2にしてイラストを描いています(人がメインの場合は3:7ぐらいの割合)。
背景と人物の割合を考えることで、何を伝えたいイラストなのかがはっきりして、作品が仕上がったときのイメージのズレもなくなります。
背景から浮かなくする方法
どうしても背景から人物が浮いてしまったり、絵の中で色が散らかってしまったりする場合があると思います。
そんなときは、小物や全体の色味をスポイトで取得して、同じ色を人物や他の小物に使ってみてください。
色が散らからずに、全体的に馴染んでいるイラストに見せることができます。
背景と合わせた影塗りの手順
背景の色と合うように、人物の影を塗っていく手順を解説しています。
①メインのベース色をベタ塗りします。
②合成モードを[乗算]にしたレイヤーに影を塗ります。
③一番暗くなる部分に反射光を入れます。
この手順のときに、馴染む色も入れましょう。
合成モードの[乗算]や[比較(暗)]を使うと、下にあるレイヤーの陰影を保ちつつ、上から色を被せることができます。
合成モードを活用して、背景や全体の色味に対応する色を、人物に乗せてみてください。
まとめ
背景と合わせてキャラクターの影を塗る手順の解説でした。
世界観や臨場感が感じられるイラストに仕上げるためには、キャラクターを背景と馴染ませて着色していくことが重要です。
なしのはなさんの解説を参考にして、周りの背景と合わせた影塗りをしてみてください。
最後に、なしのはなさんのTwitterとpixivをご紹介します。
他にも素敵なイラストを投稿されているので、ぜひご覧ください!