キャラクターにペットボトルを持たせたいけれど、ペットボトルの質感の表現が難しい……。陰影が複雑な物は、色塗りの手順をワンステップずつ考えていくと分かりやすいと思います。
今回は、pixivから鋭川するさんのご投稿を紹介します。ペットボトルの色塗りの手順を見ていきましょう。
※この記事で紹介している内容はご本人の許可を得て掲載しています。
この記事の目次
ペットボトルの描き方をイラスト解説
ペットボトルのイラストメイキングです。 解説で使用しているペイントソフトは、CLIP STUDIO PAINTです。
①線画を描く
キャラクターが手にペットボトルを持っているシチュエーションです。
手に合わせて、ペットボトルの輪郭を線画で描いていきます。
②ベタ塗りをする
ペットボトルをベタ塗りしていきます。
ペットボトルの下にある手がどうなっているかが分かるように、ペットボトルの不透明度を少し下げておくと良いです。
③底面の溝の影、透けて見える手を塗る
ペットボトルの溝にできる影と、手が触れている部分を塗ります。 手が触れている部分は、くっきりと見えるように肌色で塗ります。
④左側にハイライトを入れて、丸みを出す
ペットボトルの形状を意識しつつ、輪郭や凸凹に沿ってハイライトを入れます。
⑤更にハイライトを加え、ラベル・キャップを塗る
ペットボトルの底面にハイライトを加え、真ん中の部分のハイライトも描き足して質感を出します。
また、彩度の高い水色を使って、ラベルとキャップをざっくりと塗ります。
⑥ラベルの文字を入れ、右側にハイライトを入れる
ラベルの文字を入れます。ペットボトルの反対側の部分も透けて見えるので、ラベルの裏面を少しぼかして塗ります。
ペットボトルの左側は、白色の硬めのハイライトを入れて丸みを表現してきましたが、ペットボトルの右側は少し変化をつけます。右側には水彩系ブラシで水色を塗り、丸みを出します。
⑦底面の濃くなる部分を塗り重ねる
ペットボトルの底面の濃くなる部分を、乗算で気持ち塗り重ねます。
⑧全体的なハイライトを付け足す
ペットボトルの凹凸部分のくっきりとしたハイライトとは別に、ふわっとしたハイライトを全体的に少し足します。
⑨凹みの部分に影を入れる
ペットボトルの凹んでいる部分に乗算で影を入れ、輪郭を更に立体的に表現します。
⑩ハイライトを入れてバランスを整える
全体的なバランスを見て、白色の細長いハイライトを追加します。
⑪仕上げで加工する
後は仕上げの工程で、イラスト全体のバランスを考えて加工して終了です。
今回は、覆い焼き(発光)とオーバーレイを乗せています。画面左上からの光源を受けて、ペットボトルに太陽光が当たっていることが強調されました。
まとめ
ペットボトルを着彩するメイキング解説でした。
ペットボトルを描きたいけれど、きれいに描けない……とお悩みの方は、鋭川するさんの解説を参考にしてみてください。複雑な質感のペットボトルですが、ハイライト・影を積み重ねて表現することができます。
最後に、鋭川するさんのpixiv・Twitterをご紹介します。他にも素敵なイラストを投稿されているので、ぜひご覧ください!