マンガの舞台・状況を、読み手に分かりやすく伝えるのが苦手……。そんなときは、「キャラクターとカメラの距離」を考えてみると、問題が解決するかもしれません。
今回は、Twitterから水上悟志さんのご投稿を紹介します。マンガのカメラ距離を考えて、見やすい画面を作る方法を見ていきましょう。
※この記事で紹介している内容はご本人の許可を得て掲載しています。
マンガの構図 カメラの距離を考えよう
※当解説は、漫画家を目指している方や、描いたマンガが読みづらくて悩んでいる方に向けたものです。
①マンガの構図の例
水上悟志さんが描かれた二つのマンガの例を見ていきましょう。
カメラの距離が近いとき
カメラの距離が少し離れているとき
一つ目の例はカメラの距離が近いマンガで、二つ目の例はカメラの距離が少し離れているマンガでした。
カメラの距離が近いとき
- 画面が窮屈に感じる
- キャラクターがどこにいるかが分かりづらい
- ポーズや動作が分かりづらい
カメラの距離が少し離れているとき
- 窮屈な感じがなくなる
- どこでどんなポーズをとっているかが明確になる
- 舞台が屋内の場合は建物の外観を見せるのも良い
②二つのマンガのキャラ面積の比較
マンガの画面に対してキャラクターがどのくらいの面積を占めているか、二つの例を見比べてみましょう。
カメラが近い方は、キャラクターの面積がマンガの大部分を占めています。
対して、カメラが少し離れている方は、キャラクターの面積と背景の面積がバランス良く配置されています。
③カメラの位置は読者の目の位置
マンガのカメラの位置は、言い換えると読者の目の位置です。
カメラの位置が近いと迫力は出ますが、ずっとここにはいたくないと読者が感じてしまうかもしれません。
カメラの位置が遠いと迫力は出ませんが、読者に状況が伝わりやすくなります。
マンガのコマ内の構図を考えるときは、キャラクターが占める面積やカメラの位置を意識してみましょう。
まとめ
マンガのカメラ距離についての解説でした。舞台や状況を伝えるのが苦手……とお悩みの方は、水上悟志さんの解説を参考にしてみてください。カメラの距離を意識することで、読み手に伝わりやすいマンガになると思います。
最後に、水上悟志さんのプロフィールをご紹介します。
水上悟志さんは漫画家をしていらっしゃり、『サイコスタッフ』や『プラネット・ウィズ』など、様々な作品を発表しておられます。Twitterでは素敵なイラストを投稿されているので、ぜひご覧ください!
水上悟志さんのTwitterはこちら
マンガ図書館Z『サイコスタッフ』