イラスト制作をする際に、色欠けの白い箇所が残ってしまうことが多い……。バケツツールで塗り切れなかった、細かい色欠けを目立たなくする方法はないかな?
今回は、Twitterからやすおさんのご投稿を紹介します。バケツ塗りの色欠けをごまかす方法を見ていきましょう。
※この記事で紹介している内容はご本人の許可を得て掲載しています。
バケツ塗り 色欠けをごまかす方法
はじめに
ペイントソフトのバケツツールは塗りつぶしに便利ですが、解説図のように線画の隙間に色欠けができてしまうことも多いです。線画の精度もありますが、使用ソフトの設定やブラシの種類によっては、どうしても色欠けが発生してしまいます。
今回の解説では、色欠けをごまかす方法の一つをご紹介します。
作例画像
使用ソフト
メディバンペイント Pro
ペン入れ
Gペン2を使用
バケツ塗り
1px拡張、許容値10
※使用ソフトの種類は問いません。メディバンペイントに限らず、他のペイントソフトを使って作成することも可能です。
バケツ塗りの色欠けをごまかす手順
①線画を描いて色分けをします。この段階では、キャンバスを拡大すると様々なところで色欠けが目立っています。
②絵の外側を選択します。線の太さなどによって異なりますが、選択範囲は1pxぐらい拡張しましょう。
※メディバンペイントでは、選択していない領域が青色で表示されます。手順②の解説図では、キャラクターが描画されていない白色の背景部分を選択している状態です。
選択範囲の見え方はペイントソフトによって差異があります。
③選択範囲を反転して、キャラクターのシルエット部分を選択します。選択漏れには気をつけましょう。
手順②〜手順③の選択範囲の作成手順はペイントソフトによって様々なので、好きな方法でキャラクターのシルエット部分の選択範囲を作りましょう。
④色分けレイヤーの下に新規レイヤーを作成して、線画と同じ色で塗りつぶします。
※解説図では、色分けレイヤーを非表示にしています。
レイヤー構成は上から、線画レイヤー、各種色分けレイヤー、線画と同色の下塗りレイヤーの順番です。
キャラクターのシルエットの部分を線画と同色で塗り、色分けレイヤーの下に挟むことで、色欠けをごまかしています。
手法のメリット
下塗り無し・下塗り有りのイラストを比較しています。下塗り有りの方は白い色欠けの箇所が無くなっており、見た目がきれいになっています。
手法のメリットについて
- 全体の色欠けを一括で埋めることができる
- インク溜りのような線の強弱ができる
- アンチエイリアスのついた線と塗りの隙間を補完してくれる
- キャラクターの全身のマスクができるので、加工などの他の用途にも使用できる
- 下塗りを交互に表示・非表示にすると、塗り忘れを確認しやすい
作成イラストのサイズについて
色欠けをごまかす方法なので、商業物や大型の印刷物には向かないかもしれません。
A4サイズ以下の同人誌・グッズや、Web上で表示する程度の大きさであれば、ほぼ問題はないと思われます。
補足
下塗りが目立っているところは、塗り忘れと判断すると良いかもしれません。
工程の順序は、下塗りを先にしても構いません。
その場合は、色塗りの前に全体のシルエットバランスを確認することができるというメリットもあります。やりやすい順序で作成してみてください。
まとめ
バケツ塗りの色欠けをごまかす方法の解説でした。色欠けが多くてお悩みの方は、やすおさんの解説を参考にしてみてください。色欠けを目立たなくさせることで、イラストの仕上がりもきれいに見せることができます。
最後に、やすおさんのTwitterとpixivをご紹介します。他にも素敵なイラストを投稿されているので、ぜひご覧ください!
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