キャラクターの感情や状況を読み手に伝えるためには、表情の描き分けが大事です。喜怒哀楽を作画で表現する方法を学んで、キャラクターの感情が伝わりやすい作品に仕上げましょう。
今回は、表情の参考資料を載せている表情集や、表情の作画テクニックを解説した本をご紹介します。
この記事の目次
表情集・感情を描くための本 5選
幅広い表情を撮影した写真資料集『表情カタログ おとな編』
『表情カタログ おとな編』(著:マーク・サイモン/マール社)は、様々な年齢・国籍の男女の表情を、多様な角度から撮影した写真資料集です。笑う・悲しむ・怒る・驚く・悩むといった表情カタログの他にも、キスシーンや発音と口の形、帽子などの被り物をした人物の写真も掲載されています。
日常生活では見かけることができない激しい表情や、ネットで見つけづらい角度の写真も数多く載せているので、イラスト・漫画の資料として役立つと思います。
『表情カタログ こども編』も出版されており、0歳〜19歳の人物の写真を掲載しています。おとな編と使い分けてみてください。
性格・属性ごとのイラスト表情集『女の子の表情カタログ』
『女の子の表情カタログ』(飛鳥出版)は、女の子キャラクターの顔のパーツの描き方や、表情イラストを収録したカタログです。元気・クール・天然といった性格別の表情や、ギャル・ぶりっ子・お嬢様といった属性別の表情を掲載しています。
体のパーツを組み合わせて感情を描写したり、ミニキャラやマンガの1コマで表現したりする方法も載っています。
写真資料の人物の表情をイラストに落とし込むのが難しい……とお悩みの方は、イラストで描かれた表情集を参考にしてみるのも一つの方法です。
表情を描くための知識・デッサンが学べる本『表情 顔の微妙な表情を描く』
『表情 顔の微妙な表情を描く』(著:ゲーリー・フェイジン/訳:みつじまちこ/マール社)では、頭部の構造や表情を作る筋肉など、表情の描き方を人体デッサンの部分から解説しています。6つの基本的な表情である、悲しみ・怒り・喜び・恐怖・嫌悪・驚きを表現する方法を詳しく学べます。
顔の筋肉が、どのように目・鼻・口といったパーツに作用して表情を作るのか、表情の基礎から学びたい方にオススメです。
悲しみや喜びの表情なども、様々なバリエーションが解説されています。人物の些細な感情の動きをイラストで表現したい方は、ぜひ書籍を読んでみてください。
老若男女の感情の描き方を掲載した本『デジタルツールで描く! 感情があふれ出るキャラの表情の描き方』
『デジタルツールで描く! 感情があふれ出るキャラの表情の描き方』(著:スタジオ・ハードデラックス/マイナビ出版)では、表情を描くための基礎知識や6種類の感情の描き方、表情のバリーションを掲載しています。表情の描き方だけでなく、デジタルツールの設定・顔のアタリの取り方・髪の描き方といった内容も解説しています。
老若男女のキャラクターを取り上げており、作例の数も多いので、様々な画風での表情の描き方が理解できると思います。表情の描き方に加えて、ブラシ設定や顔・髪の描き方なども満遍なく学びたい方にオススメです。
顔の作画方法から学べるデッサン書籍『パーフェクトマスターデッサン人物 表情編』
『パーフェクトマスターデッサン人物 表情編』(著:国政 一真/誠文堂新光社)は、目・鼻・口・耳といった顔のパーツの描き方や、様々な表情を描くためのコツを載せているデッサン技法書です。他にも、明暗のつけ方やクロッキー・デッサンなどの解説もあり、幅広い分野を扱っています。
表情の作例イラストは、リアル系とデフォルメ系の二通りで掲載されています。デッサンで人物を表現している方や、リアル系の表情の描き方を学びたい方には特にオススメの書籍です。
まとめ
イラストや漫画で使える表情集や、喜怒哀楽の描き方が学べる本のご紹介でした。人物の激しい感情や複雑な内面を、表情として作画で表現することができれば、読み手に伝わりやすい作品に仕上がると思います。顔の描き方や表情の作り方が分からずにお悩みの方は、ご紹介した書籍を参考にしてみてください。