人体の「腰周り」は、骨盤や太ももの付け根がある重要な部分です。腰周りが複雑でよく分からない……とお悩みの方は、腰の形を把握するためのポイントを覚えてみましょう。
今回は、pixivからno nameさんのご投稿を紹介します。腰周りのパーツの把握の仕方や描き方を見ていきましょう。
※この記事で紹介している内容はご本人の許可を得て掲載しています。
この記事の目次
腰の描き方 その1
簡単な図形を腰のパーツに当てはめる
まず最初に、解説図の図形を暗記しましょう。
この図形は、腰のパーツの形に当てはめることができます。図形で区切られている部分(ピンクの線・赤の点線)は、別のパーツです。
腰を描くのが難しいのは、ハイレグ水着の切れ込みのようなライン(ピンクの線)があるにも関わらず、実際に足が動くのは下部のライン(赤の点線)だからとのことです。
腰の部分は、イラストを描く際にも間違いやすい箇所です。
上部のライン(ピンクの線)と下部のライン(赤の点線)の定義や把握の仕方、描き方を見ていきましょう。
骨盤のラインを把握する
上部のライン(ピンクの線)から見ていきましょう。
お尻の切れ込みの真上に、「尻尾が生えるならここだな」という平たいスペースがあります。no nameさんはこのスペースに、解説図のアタリを描き込んでいるとのことです。アタリの両側から水平方向に手を滑らせていくと、肉の境界のラインがはっきり分かります。
境界のラインは、背面では水平に進みます。体の側面では少し前に向かって下降していきます。
さらに前方に手を滑らせていくと、肉が薄くなって骨が突き出ている部分にたどり着きます。
解説図の赤点を、骨盤上の上前腸骨棘と呼びます。
骨盤のラインを把握する(結論)
先ほどまで描いてきた上部のライン(ピンクの線)は、骨盤の上側をなぞったものでした。このラインをイメージすることで、ラフがとりやすくなったとのことです。
腰はパーツを把握するのが難しいので、骨盤の上側のラインを活用してみてください。
腰の描き方 その2
太ももの付け根のラインを把握する(1)
今回は、下部のライン(赤い線)を見ていきましょう。太ももの付け根の断面の線で、パンツの下側のラインと考えると分かりやすいです。
※ピンクの線は、「腰の描き方 その1」で解説した骨盤の上側のラインで、赤点の箇所は上前腸骨棘です。
太ももの付け根の断面は、解説図のような形をしています。A点〜F点をたどって、形を把握していきましょう。
なぜ、太ももの付け根のラインに注目するかというと、「足」のパーツが始まる境目で重要なラインだからです。さらに、両足の2つの断面を意識することで、間にある「股間」をイメージすることができます。
骨盤のラインの復習
太ももの付け根のラインを考える際にも、「腰の描き方 その1」で覚えた図形を活用します。
「尻尾が生えるならここだな」という平たいスペースから前方に手を滑らせていくと、骨のゴリゴリした部位にたどり着きます。この箇所を、上前腸骨棘と呼ぶとのことでした。
太ももの付け根のラインを把握する(2)
ここまで用意ができたら、足を少し動かしてみましょう。
すると、「足はここから曲がるんだな」という、太ももの付け根のライン(赤い線)がはっきり分かります。
どのラインが動くか分かったら、手順③で解説した断面図のA点〜F点を見つけていきましょう。
太ももの断面の起点(上前腸骨棘の真下)をA点としています。
次はB点を飛ばして、お尻の底面のC点とD点を見つけます。C点が外側で、D点が内側です。
※D点は、お尻の肉を持ち上げないと見えない部分にあります。
A点からC点にかけて線を引きましょう。A点とC点のちょうど中間辺りを触ると、窪んでいる部分があります。この箇所をB点とします。
B点は大腿骨の外側の出っ張りの真上で、大転子と呼びます。大転子は骨が動く軸なので、重要な部分とのことです。
続いては、D点からF点の間を見ていきましょう。E点とF点は股間のわきにある地点です。
足を大きく横に開くと、腱のようなものが表面に現れます。この根元がE点です。
このE点とお尻の内側のD点を繋いで、太ももの付け根の一周が終わりました。
なるべく立ったままの姿勢で、左足をA点〜F点の断面で外した場合の想像図です。
股間の切れ込みは両足のE点の真ん中から始まり、お尻のスリットに移行して最後まで続いています。この線は体の中心線でもあります。
太ももの付け根のラインを把握する(結論)
太ももの付け根の断面の形を、再び確認してみましょう。
no nameさんが自分の足で型をとってみたところ、平たい雫型だったとのことです。
この雫型の太ももの断面を、側面・正面から捉えると解説図のようになります。雫型はA点からブラ下がるように前傾しており、矢印の分だけ外に開いています。
腰周りのアタリを描く際の参考にしてみてください。
解説図のように、座りながら足を曲げているポーズは描くのが難しいと思います。腰の形を把握して、足の後ろに隠れている部分のアタリを描いてみましょう。
腰のアタリを描いた後に足をつけ足すことで、解説図のようなポーズが以前よりも描きやすくなったとのことです。
まとめ
腰の描き方の解説でした。腰の上側(骨盤のライン)と下側(太ももの付け根のライン)を把握することで、腰のアタリやポーズが描きやすくなります。腰周りが上手く描けずにお悩みの方は、no nameさんの解説を参考にしてみてください。
最後に、no nameさんのpixivをご紹介します。他にも素敵なイラストを投稿されているので、ぜひご覧ください!
no nameさんのpixivはこちら