アナログ水彩画の制作工程では、イラストを仕上げるために様々な道具を使用します。パレットや絵の具などの画材の使い方を覚えて、思い通りの水彩画を描きましょう!
今回は、Twitterからおかやまたかとしさんのご投稿を紹介します。水彩画の道具の使い方や色作りのポイントを見ていきましょう。
※この記事で紹介している内容はご本人の許可を得て掲載しています。
水彩画の道具の使い方を紹介
水彩画の道具の使い方①.パレットや試し描きの準備
パレットの使い方
おかやまたかとしさんが使っている水彩絵の具のメーカーとパレットの写真を載せています。
使用している水彩絵の具のメーカー
- ホルベイン
- クサカベ
- サクラマット水彩(白・黒・茶のみ)
パレットの色の置き方
折りたたみ式のパレットの上半分に寒色系の色を置き、下半分に暖色系の色を置いています。色相ごとに領域が分かれているので色選びがしやすそうですね。
パレットの仕切りについて
パレットの仕切りが足りないときは、カットしたペットボトルを接着剤でくっつけて仕切りを増やしてみましょう。
絵の具は色の種類が多いので、初めはお試しの色を出していたとのことです。
試し描きで色を確認する
水彩絵の具を重ねて塗ってみたら思っていた発色と違っていた……。
思い通りの色でイラストを仕上げるために、着彩の前に試し描きをしましょう。おかやまたかとしさんは試し描きの紙を必ず準備するとのことです。
- ペンや鉛筆を重ねたらどうなるか確認
- 色の重なりを確認
色に重みを出す方法
おかやまたかとしさんは暖色には金色を、寒色には銀色を混ぜて使っているとのことです。色に重みが出て華やかに見えます。
水彩画の道具の使い方②.肌色を表現するポイント
肌色を表現する
筆使いについて
画用紙に絵の具を叩き込んで塗るイメージで、優しく筆を運びましょう。
肌色の作り方
肌色は茶・白・黄・ピンク・赤・黄土色を混ぜて作りますが、安定して同じ色を作ることができません。そのため、クサカベのコーラルレッドに白・黄を少し混ぜて使っているとのことです。
ホルベインのジョーン・ブリヤンNo.1、No.2は赤味が少ない感じがあるので、クサカベのコーラルレッドを使用しているとのことです(ホルベインのジョーン・ブリヤンNo.1、No.2を使う場合もあります)。
コピックや色鉛筆も使用する
細かい場所はコピックを使って仕上げています。
頬の部分は絵の具がしっかり乾いた後、スタビロの色鉛筆(オレンジレッド 1001-87-235)で少し描き込んでいます。
水彩色鉛筆で下書き
下書きの線はステッドラーの水彩色鉛筆(オレンジ色)を使用しています。水彩色鉛筆は、水に溶かすことで水彩画のようなタッチが出せます。
マット(不透明度を高く)に塗りたい場合
マットに塗りたい場合は筆が紙に接地している時間を長くしています。
※グラムの多い水彩紙でないとマットに塗れない感じがあるとのことです。解説では色紙の竹を使っています。
水彩用メディウムを使う
紙へのなじみを良くするため、絵の具に混ぜて使用する水彩用メディウムという画材が販売されています。水彩画用のメディウムを使えば、質の良くない紙でもマットに塗れる場合があります。
※にじみ過ぎるので扱いが難しいです。
肌色の見本
顔のパーツに合わせて赤みの強い肌色や橙色に近い肌色を使用されています。バリエーションに富んだ肌色で塗られていて鮮やかです。
水彩画の道具の使い方③.紙が汚れたときの消し方
カッターと消しゴムで汚れを消す
間違えて用紙を汚してしまった……。
そんなときは、カッターで紙の表面を軽く削ってから消しゴムをかけましょう。矢印の箇所の汚れを消していきます。
汚れている箇所をカッターの先で優しく削ります。削った後は、優しく消しゴムをかけます。
汚れていた箇所がきれいになりました!絵の具で紙を汚してしまった際にはカッターと消しゴムを使ってみてください。
※汚れの範囲が広い場合、薄い紙を使用している場合は効果が薄いです。
まとめ
水彩画の制作で用いる道具の使い方や色作りのポイントの解説でした。道具の用法や試し描きの重要性、紙が汚れたときの消し方など、知っておくことで水彩画を思い通りに仕上げられると思います。水彩画の道具の使い方で迷ったときは、おかやまたかとしさんの解説を参考にしてみてください。
最後に、おかやまたかとしさんのプロフィールをご紹介します。
おかやまたかとしさんはイラストレーターをしていらっしゃり、書籍・雑誌の挿絵や似顔絵の制作をされています。TwitterやInstagram、ホームページでは他にも素敵なイラストを投稿されているので、ぜひご覧ください!
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