イラストに色を塗ったけれど、線画の部分が浮いて見える……。線画を絵になじませるポイントはあるのかな?
今回は、Twitterからmashuさんのご投稿を紹介します。線画が絵になじまない原因と解決方法を見ていきましょう。
※この記事で紹介している内容はご本人の許可を得て掲載しています。
線画を塗りの色になじませる4つの方法
※解説イラスト内には一部誤字があり、記事中の文章で訂正しています。
線がなじまない原因① 線の太さ
線画がなじんで見えないときは、まずは線の太さを確認してみましょう。
線を細くすることで線画が目立たなくなります。「アニメ塗り」で色を塗る場合に有効です。
※アニメ塗りとは
アニメキャラクターの着色のように、パーツや影を単色で塗り分ける手法をアニメ塗りと呼びます。ベース・1号影・2号影・ハイライトといったように色の領域が明確で、シンプルで分かりやすい塗り方です。
線画が太すぎると、塗りよりも輪郭が強調されてしまいます。キャンバス画面が大きいほど線画で使用するブラシサイズも大きくなりますが、線が太すぎて浮いていないかどうかも考慮しましょう。
線がなじまない原因② 線と面のコントラスト
線と面のコントラストも重要なポイントです。
コントラスト比が高いと線が際立つので、線と面のコントラストを下げると絵になじみます。
※コントラストとは
コントラストは対比を意味する言葉で、モノクロにしたときの明暗差のことを指します。二つの色の明暗差が大きい場合は「コントラストが高い」と表現し、明暗差が少ない場合は「コントラストが低い」と表現します。
解説図では、リンゴの線の色を変える、あるいはリンゴの面の色を変えることで、線と面をなじませています。
線画の色を周囲の塗りの色に近づける手法は、「色トレス」と呼ばれています。線が際立って感じる場合は、線と面のコントラストを調整してみてください。
線がなじまない原因③ 線と面の境界
線と面の境界も意識してみましょう。
線と面でグラデーションを作ることで線が塗りになじみます。「厚塗り」で色を塗る場合に有効です。
※厚塗りとは
油彩画の制作工程のように、色を上から重ねるように置いて厚みを出していく手法を厚塗りと呼びます。線ではなく面で絵を考えるのが特徴で、立体感を表現しやすい塗り方です。
解説図ではリンゴの線画が塗りに溶け込んでいる印象です。厚塗りで輪郭線が目立ってしまう場合は、線から面にかけてグラデーションを作りましょう。
線がなじまない原因④ 線の有無
思い切って線を描かずに面だけを描く手段もあります。
線をなくすことで線画が浮いている感じもなくなりました。線画に違和感がある場合は、面だけで表現することも考えてみてください。
「線なし面のみ」の絵の描き方を紹介しています。
- 線で下書きする(ラフでもよい)
- 別レイヤーで着色する
- ラフ線のレイヤーを非表示にする
- 形を整えて細部を描き込む
まとめ
線画が絵になじまない4つの原因と解決方法のご紹介でした。線画が浮いて見えてしまう……とお悩みの方は、mashuさんの解説を参考にしてみてください。線の太さや線と面のコントラスト・境界に気をつけることで、線画と塗りが調和した自然なイラストに仕上がると思います。
最後に、mashuさんのTwitterとInstagramをご紹介します。他にも素敵なイラストを投稿されているので、ぜひご覧ください!
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