入道雲のイラストを描きたいけれど、モコモコした雲の形や陰影の表現が難しい……。入道雲の描き方のコツはないかな?
今回は、Twitterから絹あめさんの投稿を紹介します。リアルな入道雲を描くためのポイントや手順を見ていきましょう。
※この記事で紹介している内容はご本人の許可を得て掲載しています。
この記事の目次
アイビスペイントを使った入道雲の描き方
入道雲はどんな雲?
入道雲は夏に見かけることが多い雲で、別名で積乱雲とも呼ばれています。わた雲が上方に発達することで入道雲となり、まとまった巨大な雲の形を作ります。
スケールが大きく色々な形に変化する入道雲は、写真やイラストでも映えやすいモチーフです。風景イラストのメインテーマからキャラクターイラストの背景まで、様々なシチュエーションで入道雲を描いていきましょう。
入道雲の描き方 手順①.雲の大まかな形を決める
アイビスペイントを使用した入道雲の描き方の解説です。CLIP STUDIO PAINT(クリスタ)で代用できるブラシも併せて記載しているので、クリスタをお使いの方は参考にしてみてください。
使用ブラシ
アイビスペイントの「ペン(フェード)」を使用します。
クリスタをお使いの方は、筆ツールの「不透明水彩」などのブラシを使いましょう。
雲の大まかな形や色を決める
入道雲の大まかな形や青空の色を決めつつ、それぞれ別のレイヤーに描き込んでいきます。
雲と青空の色を考える際は、写真から色を抽出すると分かりやすいです。作例では解説図の濃い青色・水色を使用してグラデーションを作っています。
入道雲は縦方向に伸びている雲です。下の方は平たく広くすることを意識しましょう。
入道雲の描き方 手順②.形を整えて光と影の箇所を決める
使用ブラシ
アイビスペイントの「雲(わた)」、「雲(リアル)」を使用します。
クリスタをお使いの方は、CLIP STUDIO ASSETSからダウンロードできる「雲を描くブラシセット」が雲の作画に便利です。「水彩入道雲」、「水彩わた雲(ふわふわ)」など、雲の質感を表現しやすいブラシが揃っています。
※記事の後半で「雲を描くブラシセット」の紹介をしています。
輪郭を整えて、光と影の部分に目印をつける
24.0pxくらいの大きさの雲ペンで、先ほど大まかに描いた雲の輪郭を、少しずつ形を整えながらポンポンとなぞっていきます。絹あめさんの場合は、雲ペンの最大太さを1620px、最小太さを1.0pxにカスタマイズしているとのことです。
どこが出っ張っていてどこに光が当たるのか、影になる箇所も大まかに決めて目印をつけておきましょう。作例では右上に光源を置いています。
入道雲の描き方 手順③.光と影を描き込む
ブラシの不透明度を下げて、光と影の部分を塗る
「雲(わた)」を使って光と影を描き込みます。不透明度は30〜40%、70〜80%に設定すると、馴染みやすいとのことです。
光と影の箇所は、黄色の円で囲まれた大きな雲・ピンク色の円で囲まれた細かい出っ張りに分けて考えています。
光が当たる箇所
先ほど決めた出っ張りの目印に沿って、光の当たる箇所に明るい白色を乗せます。入道雲の上部は光が当たるので、明るい部分を多くしています。
影ができる箇所
黄色の円で囲まれた部分には、青色の影を使用しています。空色と同じくらい濃い青色を使うと影が強調されます。ピンク色の円で囲まれた部分には、灰色の影を使用しています。二種類の影色を使うことで、雲の色にバリエーションを出しています。
入道雲の描き方 手順④.仕上げと調整を行う
細かい箇所を仕上げる
「雲(わた)」を使って仕上げをします。影の部分に白色を入れて、細かい出っ張りを増やしています。解説右上のタッチを参考に、ポンポンしながら塗る→ポンポンしないで塗る→ポンポンする……と繰り返していきましょう。
フィルターや指先ツールで調整
塗り作業が進んだ後は、フィルターの「ガウスぼかし」の効果も混ぜていきましょう。「明るさ・コントラスト」を使って調整をすると雲の雰囲気が出せます。雲の先端を部分的に指先ツールで伸ばすのもオススメです。
入道雲の描き方 手順⑤.薄い雲や鳥などを追加してもよい
指先ツールで薄い雲を作る
入道雲の下部に薄い雲を描いたり、鳥のシルエットを描いたりしても、空の雰囲気を出すことができます。薄い雲は、硬いブラシで横に伸びた線を描き、指先ツールで斜めに伸ばすと簡単に描くことができます。
クリスタで使える「雲を描くブラシセット」
「雲を描くブラシセット」はCLIP STUDIO ASSETSでダウンロードできる、雲用のカスタムブラシのセットです。セット内には、雲を描く際に便利な6種類のカスタムブラシが含まれています。
- 水彩入道雲
- 水彩わた雲(ふわふわ)
- 水彩わた雲(しゅわしゅわ)
- 水彩うろこ雲
- 小さな雲
- 遠くの雲
「雲を描くブラシセット」を使うことで、様々なバリエーションの雲や入道雲を描くことができます。クリスタをお使いの方は、「雲を描くブラシセット」をダウンロードして使ってみてください。
まとめ
入道雲の形の作り方や色の決め方、陰影についての解説講座でした。風景イラストで入道雲を描かれる予定の方は、絹あめさんの解説を参考にしてみてください。
最後に、絹あめさんのTwitterをご紹介します。他にも素敵なイラストを投稿されているので、ぜひご覧ください!
絹あめさんのTwitterはこちら