鳥のイラストは、空を飛んでいる姿、正月など季節のイラストや、ファンタジーで翼の生えたキャラクターなど、メインとしてもサブとしても描く機会は多いかと思います。
でも、いざ描こうとしてみると、翼がどうなっているのか分からないことはありませんか?
そんな方に今回は、さよなきさんがTwitterにご投稿されていた「ワシの翼のような先の分かれた翼の構造と自分なりの描き方についてまとめ」をご紹介します。
特に先端の羽のしならせ方に焦点を当てて分かりやすく説明をされていますので、これから鳥を描きたいと思っている方はぜひご覧ください!
※この記事で紹介している内容はご本人の許可を得て掲載しています。
ワシの翼のような先の分かれた翼の構造と描き方
翼の簡単な構造
翼を描く前に、ワシのように先端が分かれた翼の構造について知っておくとよいでしょう。翼の構造、それぞれの名称をご紹介します。
風切羽の形について
飛ぶ時に使う羽の後縁部分を指して「風切羽(かぜきりばね、かざきりば)」といいます。
風切羽の1枚1枚を見ると、羽の形は綺麗な楕円ではなく、切れ込み(欠刻)があることが分かります。
欠刻があることで、羽根の欠刻より先端方向の幅の狭い部分では重ならず、欠刻より付け根方向の幅の広い部分では重なります。
- 外弁欠刻(がいべんけっこく)……外側の切れ目
- 内弁欠刻(ないべんけっこく)……内側の切れ目
風切羽は、翼端側から翼根側へ順に「初列風切(しょれつかざきり)」、「次列風切(じれつかざきり)」、「三列風切(さんれつかざきり)」と細かく分かれます。
初列風切の枚数はワシやタカの仲間の多くは10枚ですが、コウノトリやフラミンゴは12枚など、鳥によって異なるそうです。
翼端のしなりの描き方について
翼の端のしなり方を描くポイントです。羽はもともと少し下に反った形をしています。また、飛んでいる時と飛んでいないときで形が変わりますので、注意しましょう。
- 飛んでいる時……空気の力を受けて羽が上に反っています。
- 飛んでいない時……空気の力を受けていない状態なので、羽はやや下向きに湾曲しています。
良い感じにしならせる翼の描き方
鳥が羽ばたいているときの翼の形は、翼端の前から後ろにかけて放射状になります。前縁は上がり、後縁は下がります。
ゆるいかまぼこ型をイメージして描くと良いでしょう。
左が良い例で、右がイマイチな例です。
左は羽が矢印の方向に向かって描かれているのに対し、右は矢印のように同じ方向を向いています。
ポイントは、どの角度から羽を描く時でも、常に前→後にかけてかまぼこ型の湾曲をイメージすることだそうです。
翼の描き方:作例
さよなきさんが描かれた鳥の作例です。今にも動き出しそうな躍動感のあるイラストですね。
翼の先端に動きがあるため、風や空気の抵抗を受けて滑空していたり、飛んでいるように見えます。
翼の先端が分かれている鳥は、ワシの他にも多くの鳥で応用できます。
例えば、フクロウ、タカ、コンドル、トンビなどの猛禽類。
そしてハトやカラス、スズメなど、身近にいる鳥の翼も大きくはこのような形をしています。
しかし鳥によって羽の形も異なりますので、具体的な鳥を描きたい場合は調べて描くことが大切です。
まとめ
ワシのような先端が分かれている鳥の翼の構造と描くときのポイントをご紹介しました。
さよなきさんによる翼の解説を参考にして、さまざまな種類の鳥を描いてみてはいかがでしょうか。
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