ホラーやアクション・バトルなどのイラスト・漫画作品をよりハードにしたい。ちょっと「厨二」なイラストを描いてみたい。
そんな方のために、今回はpixivから3名の方の「血の描き方」のご投稿をご紹介します。
返り血・さまざまな傷から流れる血・血の色などを研究して、作品にさらに迫力やリアリティをプラスしましょう。
※血の描き方についての記事のため、見る方によってはショッキングな表現を含みます。ご注意ください。
※この記事で紹介している内容はご本人の許可を得て掲載しています。
この記事の目次
SAIでの返り血の描き方
返り血の基本の描き方3ステップ
まずは天音さんによる、SAIでの返り血の描き方講座をご紹介します。 天音さん「返り血の描き方講座」
上の画像が天音さんがSAIで血を描くときに使用しているブラシの設定です。
使用するブラシは鉛筆と水彩筆の2つのみ。
ブラシ濃度、ブラシ形状の強さは100%推奨とのことです。
(1)ベースになる血の色を描く
まずはベースになる部分を鉛筆(にじみ&ノイズ)で押すように描きます。
(2)ベースの周りに飛沫(しぶき)を散らす
先ほど描いたベースの周りに飛沫を散らします。
強弱をつけて、外から内へと引っ張るように描くと、血が飛び散っている雰囲気になります。
(3)描いた血を水彩筆でぼかす
(2)を水彩筆(にじみ&ノイズ)でぼかしていきます。
べったりとして、しみこんでいる感じになりました。
中央の濃い部分から強弱をつけつつ外側に広げるイメージでぼかすと、よりリアルな印象になりますね。
顔・服・小物への返り血の描き方
(1)キャラの絵を描く
可愛いツインテールの女の子のイラストです。
先ほどの返り血の描き方を使って、こちらの女の子をヤンデレにしてみましょう。
(2)鉛筆ツールで血の色を描く
鉛筆でポンポンと色を載せていきます。
大きい血しぶきだけでなく、細かい血しぶきも点々と置くように描いていくと、返り血がかかっているようになります。
(3)水彩筆で肌に沿って血をのばす
水彩筆で肌に沿うように自然にのばしていくと、血が垂れている印象になります。
服や小物も同様に、鉛筆でポンポンと描いたところをひたすら水彩筆で伸ばしていきます。
肌よりも服は血がしみこみ、にじみやすいので、多くのばすのがコツとのこと。
また、水彩だけで淡く描いて、こすった血を表現するもの良いですね。
返り血は血を浴びる方向を決めていると描きやすくなるそうです。イラストにも統一感が出ます。
おまけ
おまけとして、銃創・口から出た血・かすり傷も。
最後に、天音さんのTwitterとPixivをご紹介します。魅力的なキャラクターのイラストや漫画をたくさん投稿されているのでぜひご覧ください!
天音さんのTwitterはこちら
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さまざまな傷による血の描き方
傷の具合いによって出血の仕方は違いますよね。
夜月銀さんのpixivでは、さまざまな傷と、血の描き方を紹介されています。
夜月銀さん「血の描き方」
基本の血の描き方
中央に血だまりをイメージする赤色を置き、まわりにしぶきを飛ばしていきます。
液体の血
光の当たっている方向を明るくします。
輪郭の周辺に軽くハイライトを入れます。
さらに影を入れると、液体が表面張力で盛り上がっている感じがでます。
乾いた血
茶色っぽい赤色にすると、乾いた血のようになります。
ハイライトや影はほとんど入れていません。
飛沫の描き方
血が飛ぶ方向を意識して描きましょう。
こちらのイラストでは、左下から右上へ飛沫が飛んでいるので、右上にかけて細くなり、小さな飛沫が飛んでます。
さまざまな傷と血
浅い切り傷
傷口の下の方から血が多く流れています。
深い切り傷
傷が深い部分の明度を低くします。皮膚の内側・外側を意識すると良いでしょう。
傷から垂れた血をこする
切り傷から流れた血をこすった表現になります。
あざ・打撲
強くぶつけた部分に濃い色を置き、周りをぼかします。
擦り傷
小さな傷をたくさん描き、場合によって血を垂らします。
おまけ
布に沁み込んだ血は、乾いて黒っぽくなったように表現します。
最後に、夜月銀さんのTwitterとPixivをご紹介します。
RARUKUさんの「血の描き方」をご紹介します。 まずはベースになる部分にあざやかな赤を置きます。 血の量が多い部分に先ほどよりも暗い色を置きます。血の量が多いと赤血球が多いので、暗い色になります。 ハイライトを加えて、より液体に見えるように整えて完成です!
最後に、RARUKUさんのTwitterとPixivをご紹介します。
夜月銀さんは現在フリーランスのイラストレーターとしてご活躍されているそうです。デフォルメの効いた可愛い作品や、リアルでかっこいい作品など、様々なテイストの素敵なイラストをたくさん投稿されているのでぜひご覧ください!
夜月銀さんのTwitter
夜月銀さんのPixiv
垂れる血の色と描き方
よりリアルな血を描くために、垂れる血の色の表現方法を解説されています。
RARUKUさん「血の描き方」(1)ベースの血の色を置く
(2)より暗い色を置く
今回のイラストのように雫状で下に垂れている場合は、下にいくほど血の量が多くなります。
輪郭の部分に元の色を残しておくとよりリアルになるそうです。
あとは形を整えながらぼかしていきます。(3)ハイライトを加える
アナログ・デジタルの両方を使った迫力ある素敵なイラストをたくさんご投稿されています。ぜひご覧ください!
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まとめ
今回は3名の方の「血の描き方」をご紹介しました。
顔にかかった返り血、傷から垂れる血、時間経過による血の色など、「血の描き方」ひとつとっても多様な表現がありますね。
血は液体なので、ペンキなど、他の液体の表現にも応用できそうです。
ぜひ元の記事もご参考いただき、さまざまなシーンのイラスト・漫画制作等に役立てていただければ幸いです。