ポスターや同人誌の表紙など、カラーイラストをクリスタで描いて印刷する機会は多いと思います。最近ではiPadでもクリスタが使えて便利ですよね。
しかし、画面で見ていた色味(RGB)と出来上がった印刷物の色味(CMYK)が違っていた!という経験がある方も多いのではないでしょうか?
今回は、画面上と印刷物での色味の違いを防げるクリスタの機能についてまとめられていた、デザインtips(作者:RFさん)のツイートをご紹介します。
※この記事で紹介している内容はご本人の許可を得て掲載しています。
クリスタでCMYKの色味を確認する方法
デジタルで描いた絵を画面で見た時と印刷物にした時で色味が異なってしまう現象は、画面上ではRGBカラーモードで表示されていた絵が、印刷する時にCMYKのカラーモードに変わることによって起こります。
ペイントソフトであるクリスタでイラストを描くと、通常は画面で再現できるRGBの色味を確認して作業しますが、CMYKのカラーモードでプレビューできる機能があります。これを使えば「書き出したら色味が思っていたのと違う」という現象を防げますね。
メニューから「表示」→「カラープロファイル」→プレビューの設定をクリックしてみましょう。
最近はiPadアプリのクリスタを使って絵を描いている方も多いと思いますが、iPadのディスプレイはCMYKの色域をほぼ表示できて、印刷解像度に近い画素数があり、印刷物用の絵を描くのにもとても良い環境とのことです。
クリスタのCMYKプロファイルは何を選べばいい?
先ほどの機能を使うと、どのプロファイルを再現するかを選ぶウィンドウが出てきます。CMYKだけでもたくさんありますね。
基本的にはデフォルトで選ばれている「japan Color 2001 Coated」で問題ないそうです。
プロファイルを変えると異なる表現は可能になるとは思いますが、日本では「japan Color 2001 Coated」を標準として運用されています。他のプロファイルを使う場合は、印刷所との相談が必要です。
記事掲載にあたってRFさんからいくつか補足をいただきましたのでご紹介します。
まず本記事の内容はあくまでオフセット印刷の場合が前提とのことです。またICCプロファイルの運用は印刷所によって異なるそうで、印刷所との連絡が推奨されます。
どうしても印刷してみないと分からないこともあるそうなので、試し刷りサービスがある印刷所さんであれば、ぜひ利用してみては、とのことでした。
まとめ
印刷物用の絵を描く際に使えるクリスタの便利機能について知ることができました。今回ご紹介したRFさんはデザイナーとして活動中で「デザインtips」というTwitterアカウントを運営されている他、「RED FORESTデザイン事務所」というYouTubeチャンネルでデザインに関する解説動画を公開されています。RFさんは同人誌で漫画を描くノンデザイナー向けの『同人漫画家の為の表紙デザインの作り方』の技法書も出されています。
ペイントソフトだけで作りやすいデザインを、実際の作例やメイキングを交えて分かりやすく解説されています。読みやすい文章で理論をしっかりと説明されていて、デザイン初心者の方も安心して読むことができます。
今回ご紹介したツイートの他にもたくさんのためになる記事や動画をご投稿していらっしゃいますので、ぜひご覧ください!
RFさん「同人漫画家の為の表紙デザインの作り方」
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Twitter 「デザインtips(作者:RFさん) クリップスタジオで印刷物の絵を描くよ!!っていう時に覚えておくと、便利な機能」
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