カラーイラストを描くとどうも平面的なのっぺりした塗りになってしまう……そんな悩みを抱えた事はありませんか? 塗りのクオリティはイラスト全体のクオリティにダイレクトに響いてくるだけに、ステップアップを図りたいですよね。
今回はお絵かき講座パルミーの「脱・平面!陰影集中講座」を体験してみました! パルミー講座で学んだ、カラーイラストの立体感をアップさせる塗り方を、イラストメイキング形式でお伝えしたいと思います。
この記事の目次
パルミー「脱・平面!陰影集中講座」の内容は?
講座の概要
パルミーの「脱・平面!陰影集中講座」は、ラフ作業の役割や手順を解説している初心者にも優しい講座。講師はイラストレーターでご活躍中のたか先生です。
イラスト初心者からもうワンランクレベルアップされたい方へのオススメの塗り方を学ぶことができます。
「脱・平面!陰影集中講座」の流れ
1日目「陰影の基礎:「面」と「前後感」」1日目は立方体・円柱で面の向きと物の前後感について解説。物体に光を当てた時の面の位置によって変わってくる明るさの違いを学びます。影の濃さの違いを理解して、2日目の授業に進みます。
2日目「陰影のつけ方実演(基本編)」2日目はイラストを用いて陰影の付き方を解説。面の向きの捉え方、それを意識した色の付け方・考え方を学びます。
一見複雑そうに見える物体でもおおまかな面の集合体として捉えていけば塗りに於いて着地点を見失うことなく、作品を仕上げることができます。
3日目「陰影のつけ方実演(実践編)」2日目は背景つきの一枚イラストで実際に陰影の付き方を解説。イラスト全体の立体や光源を意識した陰影の付き方の手順・考え方を学びます。
陰影集中講座で学んだことを、イラストメイキングで紹介
講座の手順に沿ってキャラクターイラストを描いていきます。
1.大ラフ
「夏の女子高生」をテーマにしています。
左の案を出した後、顔の立体を強調できるよう少し斜め右下に構図を倒して、右の案となりました。
パルミー「脱・平面!陰影集中講座」によればキャラクターを描く時、「立方体と円柱の集合体」と考えるのが大事とのことです。
キャラクターを少し傾かせて、足に向かって構図が奥まっていくようにポーズを取りました。手には面の向きが簡潔かつ取り易い、四面体型のアイスバーやスマートフォンを持たせました。
詳しい手順はパルミーの7日間の無料お試し受講で
どうしてそこに陰影を入れるのか、などのテクニックについては、実際にたか先生の講座を受けていただくと詳しい面と前後感の取り方・陰影の表現の仕方などが詳しく分かります!
たか先生の講座が含まれるパルミーの月謝制は7日間無料でお試しできます!まずはお試し期間を利用してみませんか?
2.詳細なラフを描き込んでいく
光源は斜め左上、首から下は奥へと面が向いている、スマホを持つ左手が位置的に最も暗くなる、などを意識しながら全体の色と簡易的な陰影を置きます。
3.線画作成・ベース色を置く
4.顔、腕の面の向きを把握し、肌部分を塗る
3Dポリゴンのような面を示すガイドを作成し、顔・首の面の向きを把握します。この場合は緑>青>ピンクの順に明るくなります。赤の部分は反射光が入る為、赤>ピンクの順に明るくなります。
ガイドに沿った面の向きと光源を意識しながら、顔の陰影をつけていきます。
顔が塗れたら同じ要領で、腕の陰影も塗っていきます。
右手は肘から拳に行くにつれて画面の奥へと向かうので、それに伴い影が濃くなります。一方左手は胴体と右手の後ろに位置づくので、最も影が暗くなります。
肌が塗れたら、その他の全体も同じ要領で塗り上げます。
5.落ち影・反射光を追加する
首下、首の後ろの襟、右腕の袖下、右手の親指、スカート下の太腿に落ち影を塗り重ねて濃くします。いずれも近くの物体の影を反映させたものです。
画面の奥に面する部分(左肩・左手首・ネクタイの裏・カバン下のスカート・襟など)の線画の色を薄く変えます。細かい部分ですが、画面の奥行きが増します。
6.足側の明度を下げて仕上げる
画面左上からの光源を強調する為、胸から下~足部分の明度を下げます。
その他細かい箇所を調整して、完成となります。
まとめ
パルミーの配信講座、「陰影集中講座」の体験レポートでした。
たか先生の講座では、顔を球体、腕を円柱や箱、というように単純な立体に置き換え、そこから光の当たり方について焦点を当てていました。
一見複雑そうに見える人体ですが、このように意識することで各パーツの面の向きや陰影の濃淡も把握しやすくなります。また、最後の仕上げでも画面全体でどこが一番明るくなるか・暗くなるかといった部分を見分けられるようになり、絵のクオリティアップにつながります。
塗りに関する講座でありながら立方体・円柱という基本的な立体物の陰影から学ぶことになりましたが、講座を進めるにつれて立体が全ての基礎となっていると強く感じました。光源に近い部分、遠い部分に於けるそれぞれの面での色の濃淡の違い、陰影の入り方について明確になり、イラスト全体に於ける最も目立たせたい部分への誘導もしやすくなりました。
また、メイキングを通して、物の位置関係を意識する事の大切さを改めて感じました。奥に向いていて見えない面でも反射光を入れれば表現できる事も些細な部分ながら再発見できた要素でした。
影のつけ方、絵のクオリティのもう一歩レベルアップをコツを学べる「脱・平面! 陰影集中講座」を、ぜひ体験してみてください!