ラバースーツの衣装などで見られる「ラバー」の素材は、光沢やツヤが特徴的で塗り方が難しい題材です。質感の表現方法が分からなくてお悩みの時は、作業工程を１ステップずつ分けて解説している、メイキングや制作メモを参考にしてみましょう。 そこで今回は、ラバーの質感についてTwitterでまとめていらっしゃった、Tiastiさんの解説から、短時間で表現できる、ラバー質感の着彩工程を見てみましょう！
※この記事で紹介している内容はご本人の許可を得て掲載しています。
この記事の目次
ラバースーツの描き方。ラバー質感のイラスト着彩工程
下塗り・ハイライトを描く
ラバーの質感表現の出し方を、手順ごとに見ていきましょう。まず、黒系の色で下塗りをして、ハイライトを入れます。
反射光・映り込みを描いてラバースーツのテカリを描く
1:アウトラインに沿って反射光を入れる
体のアウトライン(輪郭)に沿って、反射光を描き込みます。他にも出っ張っている箇所があれば、反射光を入れましょう。 今回の作例では、背骨のラインに沿って反射光を描き込んでいます。
2:中間色を入れて映り込みを増やす
下塗りの色と反射光の中間位の明るさの色を使用して、さらに反射光を描き込みます。 この時、下塗りの色が残っている箇所を隠すように、広めの面積を塗ると良い感じになります。
3:暗い色で影と遠景の映り込みを再現
乗算で影と遠景の映り込みを描き込みます。 遠くにあるものは光が届きにくいので、あまり反射はしません。その為、黒いラバーの場合は風景が映らずに、暗く見えます。 また、単純にラバーに光が当たらない場所も影となるので、暗く見えます。 暗く塗る時は、反射光やハイライトを塗りつぶさないように注意しましょう。
4:ぼかして馴染ませ&反射光の追加
乗算で描き込んだ影をぼかして馴染ませます。Tiastiさんの場合は、クリスタの滑らか水彩に透明色をセットして馴染ませることが多いとのことです。 この後は、スクリーンを使ってさらに反射光を描き足します。反射光は、基本的にアウトラインに沿って描き込みます。
オーバーレイでさらに色を塗り、ラバースーツの質感を描く
オーバーレイで色をつけます。ベースを暗い赤でオーバーレイをかけ、ハイライトや反射光には明るめの青でオーバーレイをかけます。 最後に黄色や青色のハイライトを加算で追加しましょう。輪郭や元々のハイライトの近くにほんの少しで大丈夫です。 このハイライトは真っ黒な為に曖昧になりがちな輪郭の強調と、地味になりがちなラバーへの差し色として機能します。
アナログ系のブラシを足して馴染ませる
さらに、アナログ系のブラシを足すと、自然な感じで馴染ませやすくなります。
まとめ
リアルなラバー質感を表現するための塗り手順の解説でした。ラバースーツを描きたいと思っていらっしゃる方は、Tiastiさんのラバー質感の制作工程を参考にしてみてください。
最後に、TiastiさんのTwitterとPixivをご紹介します。他にも素敵なイラストをご投稿していらっしゃいますので、ぜひご覧ください！ TiastiさんのTwitterはこちら TiastiさんのPixivはこちら
