美しい宝石のイラストを描きたいのだけど、宝石特有の透明感のある表現にするにはどうしたらよいのだろう…。宝石は周囲の様々な光を取り込んで複雑な色合いをしているので、色を塗る際に困っている方も多いと思います。
そこで今回は、宝石のメイキングをTwitterにまとめていらっしゃった、飾ひささんのイラストから、宝石の描き方の手順を学んでいきましょう!
※この記事で紹介している内容はご本人の許可を得て掲載しています。
Twitter 「飾ひささん 宝石のメイキング」ツイートメイキング
本メイキングでは、硬い鉛筆ブラシ(暗い影の箇所)、柔らかいエアブラシ(光=ハイライトの箇所)を使用しています。
(1)合成モード:乗算の新規レイヤーを作成し、宝石のカットの形を描きます。
(2)合成モード:乗算の新規レイヤーを上に作成し、鉛筆ブラシで上から下にかけて、図の色でグラデーションをかけます。単に暗から明へと、明度だけを変えてグラデーションをかけるのではなく、紺色から藍色へと、色相にも変化をつけてグラデーションをかけます。
(3)合成モード:乗算の新規レイヤーを上に作成し、図の様な模様を貼り付けます。
(4)合成モード:乗算の新規レイヤーを上に作成し、鉛筆ブラシでグラデーションを強めつつ、宝石のカットに合わせて影を入れていきます。
(5)手順1〜4までで作成した乗算レイヤーを、1つの通常レイヤーに統合します。ここから先の手順では、宝石の立体感を出す様に意識するべく、1つに統合したレイヤーに厚塗りをおこなっていきます。飾ひささんのイラスト制作では、基本的に厚塗りを使用しているとのことです。
立体感を出すために、図のように色相に変化をつけた青色で、エアブラシを使って影と光を塗りわけていきます。
(6)エアブラシを使用して、更に光を描き込んでいきます。
(7)エアブラシで宝石の中央部分を厚塗りして馴染ませ、先ほど貼り付けた素材を目立たなくしています。
(8)エアブラシで乱反射を描き、宝石の輝きを出しています。紫色、水色と黄緑色の中間の色を使用したりと、色相にもバリエーションを持たせています。
(9)背景に明度の低い黒系統の色を置き、宝石の輝きを強調させて完成です!光と影の箇所の差で立体感が表現され、様々な環境光を取り込んでいるような、深みのある美しい宝石になりました。
まとめ
メイキングを通して、宝石を描く手順が学べたと思います。宝石の影と光の部分はどう塗ればよいのだろう、厚塗りの手順はどうなっているのだろう。そんなときは、飾ひささんの宝石のメイキングを参考にしてみて下さい。
最後に、飾ひささんのプロフィールをご紹介します。
飾ひささんは、専門学校に通いながら、絵の勉強をされております。キャラクターやアンティークを、透明感のある美しい色彩で仕上げたイラストをTwitterに投稿されておりますので、ぜひご覧下さい!