イラストの塗り表現を見栄え良くしたいのだけれど、元絵をどのように加工すればよいのだろう?デジタルのペイントソフトに備わっている合成モードやガウスぼかしの活用方法を知って、さらに魅力的なイラストに仕上げましょう!
そこで今回は、SAIを使ったイラストの加工方法をPixivにまとめていらっしゃった、銀ぬめーるさんの解説講座から、イラストの見栄えを良くする手順を見てみましょう!
※この記事で紹介している内容はご本人の許可を得て掲載しています。
この記事の目次
SAIのイラスト加工講座
こちらが今回の元絵です。ペイントツールのSAIを使用した加工処理で、元絵の見栄えを良くしていきます。
元絵にマスキングをした「+影」レイヤーで作業します。レイヤーの合成モードは乗算に設定しています。
色に深みがほしい時はベースカラーをスポイトして、ベースカラーの補色で影色を作っているとのことです。
色がにごり、メリハリができます。メリハリが失われないように、やりすぎは厳禁とのことです。
補色を選ぶ際は、ベースカラーから色相を180度ずらし、彩度が低めで明るさを上げた色を使用しています。乗算なので、うすい色で大丈夫とのことです。
合成モードをオーバーレイに設定したレイヤーで作業します。
オーバーレイのレイヤーでエアブラシを使用して、明るいところをもう少し鮮やかにしています。
ベースカラーを暗めに調整した色で大まかに塗っており、白い部分は光の色を意識しているとのことです。
合成モードをスクリーンに設定したレイヤーで作業します。
スクリーンのレイヤーで、ハイライト、照り返し、空気遠近法を表現しています。リアルではありえないオーバーな表現ですが、イラストではリアリティを出せるとのことです。
最後に、線画の色トレスを行います。
一旦、絵をPNG形式などで保存してからコピーをして、線画レイヤーの上にペーストをします。続いて、線画レイヤーにクリッピングをします。
さらに、ペーストしたレイヤーにガウスぼかしをかけて、線画と結合をします。
できあがった線画レイヤーを複製して、レイヤーモードを陰影に変更します。
お好みで複製した線画レイヤーにガウスぼかしをかけて完成です。
(補足)
・肌を塗り終えた時にくすんで見える時は、オーバーレイで暗いオレンジを置くと、綺麗に仕上げられます。
・ガウスぼかしは、0.5~2ピクセルの間で行うことが多いとのことです。
・ガウスぼかしはSAIのバージョン1には実装されていない機能です。絵を縮小してから元の大きさに拡大することで、ぼかしの表現はできますが、SAI2でガウスぼかしを使用した方が自然にぼかせるとのことです。
・線画ぼかし後の仕上がりが薄いと感じた場合は、色トレスした線画を明るさ・コントラストで調整しておくとよいとのことです。
まとめ
SAIを使用したイラストの加工講座でした。
塗りの見栄えを良くするための仕上げ方法をお探しの方は、銀ぬめーるさんのSAIの加工講座を参考にしてみてください。
最後に、銀ぬめーるさんのPixivをご紹介します。他にも素敵なイラストをご投稿していらっしゃいますので、ぜひご覧ください!
銀ぬめーるさんのPixivはこちら