子供のイラストは意外に難しく、上手に描けないという人も多く見られます。この記事では、子供のイラストを上手に描くために知っておきたい、大人との違いやポイントを紹介します。ぜひマスターして描けるイラストの幅を広げましょう。
この記事の目次
子供と大人の違いを知ろう
子供のイラストを上手に描くためには、まず子供と大人の違いを知ることが大切です。
子供と大人では、身体的にはもちろん、表情やしぐさなどにも違いがあります。
パーツの大きさや距離感
パーツの描き方の基本は、子供も大人も同じです。しかし、パーツの大きさや距離感を大人の描き方と変えると、より子供らしく描けます。
子供を描くときには、目・鼻・口・眉毛など顔のパーツや、手足など体のパーツの『大きさと距離感』に注意する必要があります。
大人との大きな違いは以下の通りです。
- 顎が小さいので、目から顎の距離が短く、頭が大きい
- 目と鼻の距離が短い
- 全体的に丸みがある
- 肩幅が狭い
- 大人が6~7頭身であるのに対して、子供は4~5頭身程度
これらの点を意識しながら描くと、子供らしさを表現することができます。
子供は表情が豊か
一般に、子供は大人に比べて喜怒哀楽がはっきりとしており、表情が豊かです。大きな口を開けて笑う様子や、眉毛を吊り上げ、ほっぺを膨らませて怒っている様子など、大人よりも表情を強調して描くようにすると、より子供らしくなります。
描くときのポイント
子供を描くときは、大人との違いをはっきりとさせることが重要です。ここでは、具体的なポイントをいくつか紹介します。
丸さを強調する
子供は大人に比べて筋肉や骨格が発達していないため、子供特有のぽっちゃりとした丸みがあります。そのため、顔や体の各パーツの丸さを強調して描くと子供らしくなります。
まず、顔の輪郭は丸い円のような形にし、次に丸みのある大きな目・曲線状の眉毛・丸みのある小さな鼻を描きます。
また、肩や手足などは骨格や筋肉を描かず、丸みのある肉厚感を曲線で描きます。特に足・腕部分に関しては、関節などのくびれは描かないようにしましょう。
目は大きく頭身は低めに
上述の通り、子供の目は丸く大きく描くと、子供特有の活発さや可愛らしさを表現できます。
まず、上瞼と下瞼の幅を大きめにとって、長い曲線で描きます。黒目の部分は、白目の部分に対して、大きめになるように意識しながら円を描きましょう。
ハイライトを黒目部分の目頭・目尻側に入れると、キラキラとしたより子供らしい目になります。
また、子供は身長に対して頭が大きいのも特徴の1つです。大人の女性よりも1つ分、大人の男性よりも2つ分ほど頭身を低めに描きましょう。幼児期の子供は4頭身、小学生は5等身を目安にします。
男の子と女の子の差
8歳くらいまでの男の子と女の子には体格・表情などにあまり差がないため、基本的に髪型や服装などで描き分けをします。どうしても顔で違いを出したいという場合には、眉毛の描き方を少し変えるとよいでしょう。
細めの眉は、男女ともに可愛らしく幼い印象になりますが、男の子の場合は眉毛を少し太めに描くと、きりっとしたかっこよさが出せます。
また、全身のイラストを描くときには、男の子であれば足先を外向きに、女の子であれば少し内側に変えるなど立ち方を工夫すると、男女差を表現することができます。
子供が描けるとイラストの幅が広がる
大人と違うポイントを理解し、子供のイラストが上手に描けるようになると、描けるキャラクターのバリエーションが増え、イラストの幅が広がります。
ミニキャラの参考になる
子供が描けるようになると、ミニキャラも描きやすくなります。ミニキャラとは、デフォルメされた2頭身から3頭身のキャラのことです。ミニキャラの描き方は、子供の描き方が基本となっています。2頭身のミニキャラは、顔も体つきも丸くぽっちゃりとしているので、子供の描き方のポイントをそのまま活かすことができます。
一方、3頭身のミニキャラは、顔は丸いものの体は子供のような丸みはなく、ほっそりとしています。2頭身と3頭身のミニキャラは、体型は違っても、どちらも上半身と下半身が1対1のバランスになるように描きます。
童顔、老け顔などの描き分けに繋がる
子供のイラストが描けるのは、子供と大人の特徴や描き方の違いを理解しているということです。そのため、子供を上手に描けるようになると、童顔・老け顔などキャラクターの描き分けもできるようになります。
輪郭を丸くして、目と鼻の距離を近くにすると童顔に、また輪郭を直線的でシャープに描き、目と鼻の距離を遠くにすると老け顔になります。
まとめ
子供を描くときには、全体的に丸みを出し、頭身を低めにして目を大きく描くなど、大人との違いを意識すると上手に描けるようになります。
また、子供が上手に描けるようになると、ミニキャラや童顔・老け顔など描けるキャラクターのバリエーションが増えます。ぜひ楽しみながら練習してみましょう。