自然の多い風景やファンタジー背景でもよく描かれている「森」。遠景や近景を描く際のポイントを抑えることで、森のイラストが描きやすくなると思います。
そこで今回は、森のメイキングをPixivにまとめていらっしゃった、甲斐千鶴さんの解説イラストから、森のある背景を描く手順を見てみましょう!
※この記事で紹介している内容はご本人の許可を得て掲載しています。
※解説イラストの「SATO-CHI」のサインは、甲斐千鶴さんの旧ペンネームです。
この記事の目次
森のある背景のメイキング
それでは、森のある背景のメイキングを見ていきましょう。
メイキングは、Photoshop Elementsを使用して描いています。
絵の全体のレイアウトの下書きを描きます。
最初は、空から塗っていきます。
画面の下にいくほど青色を薄く、グラデーションを作っています。
雲をブラシで描いていきます。
遠くから順番に描くとのことで、奥の森を描きます。
ブラシを使用して、奥の森に光と影の部分を描き込んでいます。
奥の森は遠くにあるということで、空気遠近法を意識して色味を調整しています。
手前の草っ原を塗っていきます。
森の奥から馴染ませることを意識しています。
歩道を塗り、草っ原もさらに光と影を描き込んでいます。
歩道から続くように、画面の奥に階段を描き込み、アクセントを作っています。
階段の上の森を塗り重ねていきます。
気に入った崖の箇所が消えてしまうのを防ぐため、レイヤーを一つ増やしています。
階段と芝に、立ち入り禁止の杭を描き込んでいます。
杭があるのとないのでは安っぽさが違く、背景のアクセントになっているとのことです。
手前の木を描いていきます。
どんな時でも、小枝は天に向かっていることを意識しているとのことです。
木に影をつけ、光を当てていきます。
ブラシを使用して、木に葉っぱをつけます。
メイキング序盤で描いた雲は、絵を仕上げて行く過程で見えなくなってしまいました。
葉や草原に影を描き足しています。
木や画面奥の階段などに、赤味のハイライトを足しています。
このハイライトの使い方は、ファンタジー系の背景には欠かせない処理とのことです。
崖の上から奥に続く森や、手前の木の高さを出すために、色を足したり木に草を絡ませたりしています。
森のある背景のイラストが完成しました!
歩道から階段、崖の森へと続く奥行きや、手前と奥の自然物の色合いによって、遠近感が強調されており、大自然の広さを感じさせるイラストに仕上がっています。
まとめ
森のある背景を描く手順を知ることができました。森を描く際の手順や、背景イラストの遠近感の出し方をお探しの方は、甲斐千鶴さんのメイキングを参考にしてみてください。
最後に、甲斐千鶴さんのプロフィールをご紹介します。
甲斐千鶴さんはソーシャルゲームのお仕事など、フリーのイラストレーターとしてご活躍していらっしゃいます。
TwitterやPixiv、ホームページでは、作品をご出展していらっしゃる展示会の情報や、素敵なイラストをご投稿していらっしゃいますので、ぜひご覧ください!
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