RGBで作成したデジタルイラストを印刷所に入稿したい。でもCMYKに変換したら、全く違った色合いになってしまった……。そんなとき元のRGBの色合いを保ちながらきれいにCMYKに変換するにはどうすればよいのでしょうか?
今回はイラストの色味を保ったままRGBからCMYKカラーに変換する手順をTwitterにまとめていらっしゃった、eidosさんの解説から、PhotoshopのLabデータを経由した変換手順を見てみましょう!
※この記事で紹介している内容はご本人の許可を得て掲載しています。
Twitter 「eidosさん Labデータで調整してからCMYKにする」
この記事の目次
RGB/CMYKとは?
RGBやCMYKは、それぞれ「光の三原色」「色の三原色」を指します。
- RGB……光の三原色であるRed(赤)、Green(緑)、Blue(青)の略。3つを混色すると白になる。パソコン・スマホ等のディスプレイはRGBが採用されている。
- CMYK……色の三原色であるCyan(シアン)、Magenta(マゼンタ)、Yellow(イエロー)に、印刷時に色調を調整する版Keyplate(一般的に黒)を加えたもの。色の三原色を混ぜると黒色になる。
印刷入稿データはRGBからCMYKに変換が必要
パソコン上でCLIP STUDIO PAINTなどのペイントソフトやPhotoshopなどの画像加工ソフトで作業をしているときは、モニターで色味を確認するためRGBモードが最適です。ただしそのデータを印刷所に入稿する際は、入稿データをRGBからCMYKに変換する必要があります。RGBからCMYKにそのまま変換すると、色がくすんでしまうことが多いです。そこでPhotoshopの場合はLabデータを経由すると色のくすみを抑えることができます。
RGBからLab、CMYKへの変換手順を解説
RGBからCMYKにそのまま変換すると色がくすんでしまうことが多いです。RGBからCMYKに直接変換した上のイラストの例では黄色の色味が死んでしまい、白身の部分の青味が強くなっています。
そこでPhotoshopではLabを経由してCMYKに変換することで、黄色味を残したままデータ変換することができます。
RGB→Labカラーにモードを変更
CMYKに変換する前にLabカラーにモードを変更します。
イメージ→モード→Labカラーを選択して、RGBカラーからLabカラーに変更します。
トーンカーブ・色調補正で明度・彩度を上げる
イメージ→色調補正→トーンカーブで、チャンネル"L"の線グラフを少し持ち上げて、明るくします。
イメージ→色調補正→色相・彩度で、彩度を+20くらい上げます。
調整後はレイヤーを統合します。
Lab→CMYKカラーにモードを変更して完了
最後にカラーモードの変更を行います。
イメージ→モード→CMYKを選択して、LabカラーからCMYKカラーに変更して完了です!
まとめ
以上、見てきたようにLabデータで調整してからCMYKに変換する方法を知ることができました。Labに変更したあとにトーンカーブ・色調補正で調整するのもポイントです。RGBからCMYKに変換する際に、イラストが青みがかったり、沈みがちになってお困りの方は、eidosさんの解説イラストを参考にしてみて下さい。
最後に、eidosさんのTwitterをご紹介します。他にも素敵なイラストをご投稿していらっしゃり、イラストレーターやデザイナーとしてもご活躍していらっしゃいますので、ぜひご覧ください!