星空を描きたいけれど、グラデーションや星一つ一つの輝きを表現するのが難しい、そう感じたことはありませんか?
そこで、今回はみつさんのツイートから「星空のイラストメイキング」を学んでいきましょう。
※この記事で紹介している内容はご本人の許可を得て掲載しています。
この記事の目次
星空のイラストメイキング
1.背景を暗い青で塗りつぶす
彩度低めの色にすると自然に見えます。
2.グラデーションをかける
グラデーションツールを使っても、手でぼかしでも、どちらでもいいです。ここでは下の方を塗ってから境目をぼかしています。グラデーションの境目は、少し丸みを持たせると自然です。
ここでオレンジなど色を変えれば夕方など違う時間帯の空になります。
3.星を描く
輪郭のはっきりした鉛筆ツールやブラシ、星空用のブラシやスパッタリングブラシを使って星を描きます。鉛筆、ブラシの大きさを変えて、同じ大きさの星ばかりにならないように、ランダムに星を描きます。
ポイントは、画面全部を星で埋め尽くさず、あえて星が全くない「隙間」を作ります。
4.星レイヤーを複製、拡大する
3で描いた星レイヤーを複製し、複製したレイヤーを拡大します、比率は1.5倍〜2倍くらい。
拡大した星レイヤーは、3で書いた星レイヤーの下に来るようレイヤーの順番を入れ替えておきます。
5.拡大した星レイヤーをぼかす
4で拡大した星レイヤーを「ガウスぼかし」等でぼかします。ぼかし度合いの数値はキャンパスサイズによって変わります。数値は変えながらどれぐらいが適しているかプレビューを見ながら調節していくといいと思います。
6.ぼかした星レイヤーの不透明度を下げる
5でぼかした星レイヤーの不透明度を下げます。ここから少し星に奥行きが出てきます。
7.星雲を描く
レイヤーモードを加算(もしくは発光)にして、輪郭のハッキリしたブラシで星雲になるベースを描きます。色は明るい黄色や緑、紫あたりがおすすめになります。後で削っていくので形はなんとなくでOKです。
8.星雲を削る
7で描いた星雲を、星雲っぽく見えるよう削っていきます。基本は例1の雲ガーゼブラシ、例2の和紙質感ブラシのようなザラザラ質感のブラシでフチから削っていき、フチが削りきれなくて目立つところは、例3の柔らかブラシのようなエアブラシでフチを軽く削ります。
9.星雲を増やす
7~8と同じ手順で、色違いの星雲を増やします。色が不自然に見えるかもしれませんが、後の工程で自然に見えるよう調整していくので、この段階では気にしなくて大丈夫です。
10.星雲レイヤーの不透明度を下げる
ぼんやりモヤがかかっている程度まで、星雲レイヤーの不透明度を下げます。(ここは好みによるので、もし星雲を目立たせたいならば不透明度は濃いめで設定しましょう。)この絵では、紫の星雲を8%、黄色の星雲を18%に下げました。
11.小さい星を増やす
最初に描いた星よりも小さいサイズで、星を増やします。主に星雲に沿って星を増やし、画面上に星の流れができるように意識すると自然になります。ここで使用しているブラシはスパッタリングブラシです。
12.星を間引く
増えてきた星の数を少し減らします。星は筋になるように残し、不要な部分を消しゴムでまばらに消します。
13.小さい星レイヤーを複製してぼかす
11で描いた星レイヤーを複製し、下にある方の星レイヤーをガウスぼかし等でぼかします。こうすることで小さい星が、全体的にふんわり光って見えるようになります。
14.オーバーレイで色味を調整
大体出来上がってきたので、ここからは色と雰囲気を調整していきます。調整は好みとこだわりの世界なので、気に入ったものができるまでとことん調整していきましょう。
レイヤーモードをオーバーレイにして、黄色をエアブラシで乗せ、レイヤーの不透明度を45%に下げて馴染ませました。薄くふわっとした感じで黄色を乗せます。
15.「暗い」と「明るい」で空間を作る(暗いところ)
絵の中に「暗いところ」と「明るいところ」を作り、空間っぽさを出していきます。
まずは「暗いところ」です。キャンパスのフチに沿うように、レイヤーモードを乗算にして、大きいサイズのエアブラシで黒(もしくは深い青)を乗せていきます。一番最初にグラデーションを作った時のように、色の境目には少し丸みを持たせると自然になります。
16.「暗い」と「明るい」で空間を作る(明るいところ)
次に「明るいところ」です。キャンパスの下のフチに沿うように、レイヤーモード「スクリーン」か「通常」で、大きいサイズのエアブラシで白(もしくは明るい緑)を乗せてきます。明るくなりすぎたら、自然に見える程度まで不透明度を下げます。
17.納得がいくまで14〜16の工程を繰り返す
全体的に灰がかって、曇り空のようなどんより感を感じたので、オーバーレイで全体的に青を乗せてみました。さらに、遠近感が足りないように感じたので、小さい星を追加して、不透明度を26%に下げました。
このような調整を、納得いくまで繰り返します。
以上で完成になります。
以下は、完成絵とレイヤー構成になります。
完成絵
レイヤー構成
まとめ
星空は星の大小や色の濃度、星の数などバランスをとるのが難しい点があります。
星空を描きたいけどどうすればそれらしく描けるのかわからない、そんな時はみつさんのメイキングを参考にしてみましょう!
最後にみつさんのTwitterとpixivをご紹介します。素敵なイラストをご投稿されていらっしゃいますので、ぜひご覧ください!
みつさんのTwitter みつさんのPixiv