キャラクターの手をリアルに表現したい……! 肌のリアルさを出すためには、どういった順序で色を塗っていけばよいのだろう?
今回は、Twitterからkanechiさんのご投稿を紹介します。手を厚塗りでリアルに仕上げていく手順を見ていきましょう。
※この記事で紹介している内容はご本人の許可を得て掲載しています。
手の塗り方を解説
使用ソフト・ブラシ

使用ソフト
Photoshop 2021
使用ブラシ
Photoshop デフォルトブラシ3種
- チョークブラシ
- Kyleのリアルな油彩ブラシ
- ハード円ブラシ
Adobe Creative Cloudに加入していると、Kyle T. Webster氏が作成した高品質なブラシを無料でダウンロードすることができます。
Kyleのリアルな油彩ブラシは、デフォルトで混色ブラシに設定されています。
手の塗り方の手順

①.ピンク色を思いっきり濃く・暗くした色を使って、手のシルエットを描きます。

②.ベース色より黄色に近く、明るく彩度を下げた色を使って、光を描きます。
光と影の境目に、ベース色(影の部分)と色相は同じで明るく彩度を下げた色を使って、チョークブラシで細く乗せます。

③.光と影の境目を、リアルな油彩ブラシでぼかします。

④.影の中の光が当たっている部分に、手順②で乗せた一番明るい色を薄く乗せます。
ブラシはリアルな油彩ブラシを使いましょう。混色ブラシの効果で、程良い感じに色が混ざります。
影の一番暗い部分に、灰色を使って反射光を入れます。
爪のシルエットも描きます。

⑤.明るい部分を描き込みます。黄色にやや近づけた明るい色を使って、光を描きましょう。

⑥.更に光と影の境界線をぼかします。既に塗られている色をスポイトで抽出して、親指の関節や手首などを描き込みます。

⑦.矢印の部分に背景色をうっすら乗せます。解説の絵の場合は白色を乗せています。

⑧.カラーバランスの調整レイヤーを操作して、少しピンク色っぽく青白い印象の色にしています。

⑨.光と影の境目や指の先に、オーバーレイで赤色を乗せます。

⑩.ぼやっとした印象になってしまったので、もう一度影を描き足します。

⑪.薄い水色をオーバーレイで光が強く当たる部分に乗せます。更にコントラストを強くしています。

⑫.トーンカーブの調整レイヤーで全体を明るくします。

⑬.指の先や光と影の境目、腕に光が当たっている部分に、黄緑色をオーバーレイで乗せます。
拡大しても分からない程度で腕にうっすらと静脈を描くと、透明感を出すことができます。

⑭.暗くなりすぎた部分に、チョークブラシを使って灰色を乗せて明るくします。
部分的に薄く主線を描いて完成です。
まとめ
厚塗りを用いた手の塗り方の解説でした。キャラクターの手をリアルに表現したい、厚塗りで色を塗る手順が知りたい、とお悩みの方は、kanechiさんのメイキングを参考にしてみてください。
最後に、kanechiさんのプロフィールをご紹介します。
kanechiさんは、フリーランスで絵のお仕事をしていらっしゃいます。Twitterやpixiv、Tumblrでは、他にも素敵なイラストをご投稿していらっしゃいますので、ぜひご覧ください!
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